
名古屋競馬で長年にわたり活躍し、重賞制覇や黄綬褒章受章など数々の栄誉を手にしてきた宮下瞳氏。そのキャリアは決して平坦なものではなかった。引退、子育てを経て復帰し、再び結果を残したのち、現在は調教師として新たな道を歩んでいる。本インタビューでは、騎手としての歩みから調教師転身の背景、そして現在の思いに迫った。[4/5ページ]
調教師としての新たな挑戦と夢
ゼロから始めた厩舎運営の苦労
――厩舎を開業されてからは、なにが一番大変ですか?
単純に人手が足りなかったですね。最初は厩務員がいなかったので、すべての作業を主人と2人だけでやるのが、かなり大変でした。
――2人でやっていたんですね!その状況で、何頭ほど管理していたんですか?
10頭です。今までに少し厩務員の経験があったと言っても、全ての作業ができるかというと、やはり分からないこともありました。
――まずは厩務員としての仕事からですね。
それに加えて、当然調教師の業務も入ってくるので、開業当初は本当に“てんやわんや”という感じでした。
――今はもう、スタッフさんも入っているんですか?
はい。スタッフさんが2人入ってくれたので、すごく楽になって、本当に助かっています。
「馬ファースト」で向き合う厩舎づくり
――厩舎を運営する上で、大切にしている考え方はありますか?
やはり馬ファーストというのは常に考えています。馬がいてこそ競馬に参加させてもらえるので、馬の体調や脚元が悪いときには、すぐにオーナーさんに伝えるように心がけています。
万全の態勢でレースに参加させたいですし、レース後のケアや治療も、できる限りしています。
――調教師としては、勝ちたいレースなどはありますか?
まだ重賞にも出走させたことがないので、まずはそのレベルの馬を育て上げることが目標です。
ただ将来的な目標としては、ソウルの招待レースに自分の厩舎の馬を出走させてみたいです。名古屋競馬からはまだ1頭も遠征したことがないので、招待を受けるような馬を育てられるようになりたいです。


