
無敗でクラシック三冠を達成し、G1通算7勝を挙げたディープインパクト。種牡馬としてもジェンティルドンナやコントレイルなど数々の名馬を送り出し、日本競馬の血統地図の中心に君臨した。では、その偉大な血を未来へと繋ぐのは、どの馬なのか。今回は、ディープインパクトの“衝撃”を受け継ぐ後継種牡馬候補5頭を紹介する。[4/5ページ]
④リアルスティール
主な産駒:フォーエバーヤング(2025年BCクラシック、2025,2026年サウジカップ)、レーベンスティール(2026年中山記念、2025年毎日王冠)、アドマイヤクワッズ(2025年デイリー杯2歳S)
ディープインパクトの血を、父とは少し違った形で世界へ広げようとしているのがリアルスティールだ。
現役時代は2歳12月の新馬戦を3馬身半差で快勝。続く共同通信杯では、のちの二冠馬ドゥラメンテを破って重賞初制覇を達成し、一躍クラシックの有力候補に浮上した。
しかし、その世代にはあまりにも強力なライバルがいた。スプリングSではキタサンブラックの2着、皐月賞ではドゥラメンテの2着。日本ダービーは4着に敗れ、秋の菊花賞でも再びキタサンブラックの2着に終わった。
世代トップクラスの能力を持ちながら、クラシックではあと一歩届かない。そんな歯がゆい競走生活に転機が訪れたのは4歳春だった。
中山記念3着後にドバイへ遠征すると、ドバイターフを制し、ついに悲願のG1初制覇を達成した。その後も天皇賞・秋2着など、国内外の一線級を相手に活躍を続けた。
2019年からは種牡馬生活をスタート。初年度産駒からオールパルフェ、レーベンスティールといった重賞馬を送り出し、まずは芝で結果を残した。
だが、リアルスティールという種牡馬の評価を一変させたのは、2世代目から現れた一頭だった。フォーエバーヤングである。
デビュー当初からダートで圧倒的な能力を示すと、その舞台はすぐに日本を飛び出した。海外の強豪を相手に次々と結果を残し、日本競馬を代表するダートホースへと成長。通算獲得賞金では歴代1位にまで上り詰め、リアルスティールの名前を世界へと押し上げる存在となった。
もちろん、リアルスティール産駒の魅力はダートだけではない。
芝ではレーベンスティールがセントライト記念、オールカマー、毎日王冠、中山記念などを制覇。さらにアドマイヤクワッズをはじめ、スピードと瞬発力を武器にする馬も送り出しており、芝・ダートの両方でトップクラスを輩出できる可能性を示している。
父ディープインパクトの代名詞とも言える芝での切れ味を受け継ぎながら、そこにダートで世界と戦える力まで加わったリアルスティール産駒。その振り幅の大きさこそ、種牡馬としての最大の魅力なのかもしれない。
そして今後、フォーエバーヤングが種牡馬となれば、さらにその先が見えてくる。
日本の芝を中心に発展してきたディープインパクトの父系が、ダートを通じて世界へ広がっていく。そんな新たな可能性を感じさせるのが、リアルスティールである。


