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2021年天皇賞(春)を制したワールドプレミア
2021年天皇賞(春)を制したワールドプレミア

無敗でクラシック三冠を達成し、G1通算7勝を挙げたディープインパクト。種牡馬としてもジェンティルドンナやコントレイルなど数々の名馬を送り出し、日本競馬の血統地図の中心に君臨した。では、その偉大な血を未来へと繋ぐのは、どの馬なのか。今回は、ディープインパクトの“衝撃”を受け継ぐ後継種牡馬候補5頭を紹介する。[3/5ページ]

③ワールドプレミア

主な産駒(牡馬):ロブチェン(2025年ホープフルS、2026年皐月賞、日本ダービー)

 ディープインパクト後継種牡馬を巡る勢力図に、突如として現れたのがワールドプレミアだ。

 現役時代は決して順風満帆ではなかった。2歳秋にデビューし、新馬戦を勝利。翌春は若葉Sで2着に入ったものの、皐月賞、日本ダービーには出走できず、クラシックの主役たちを外から見つめることとなった。

 転機は3歳秋。復帰戦の神戸新聞杯で3着に入ると、続く菊花賞では武豊騎手とのコンビでG1初制覇を達成した。さらに5歳となった2021年には天皇賞・春も制覇。菊花賞と天皇賞・春という長距離G1を2勝し、ディープインパクト産駒屈指のステイヤーとして存在感を示した。

 引退後は優駿スタリオンステーションで種牡馬入り。しかし、スタート地点からエリート街道が用意されていたわけではない。

 初年度となる2022年の種付け頭数は53頭。血統登録された産駒は25頭にとどまった。初年度から200頭前後の繁殖牝馬を集めたキズナやコントレイルと比べれば、その違いは歴然だ。

 しかし、その少ない初年度産駒から、とんでもない大物が誕生する。

 ロブチェンだ。

 ワールドプレミア産駒がデビューした2025年、JRAで実際にレースを走った産駒はわずか5頭。その中の1頭だったロブチェンが、新馬戦を勝つと、わずか2戦目でホープフルSに挑戦。並み居る素質馬を退け、2連勝でG1タイトルを奪取した。

 ところが、これはまだ序章に過ぎなかった。ロブチェンが本当に衝撃を与えたのは、3歳となった2026年だ。

 皐月賞ではスタートからハナを奪うと、そのまま一度も先頭を譲らず逃げ切り。1分56秒5のレコードタイムでクラシック一冠目を手にした。

 そして日本ダービーでは、まったく違う姿を見せる。今度は中団で脚をため、直線で大外から進出。最後はパントルナイーフとの追い比べをアタマ差で制し、皐月賞の逃げ切りとは正反対とも言える競馬で二冠を達成した。

 さらに秋初戦の神戸新聞杯も勝利。父も秋初戦に走った同じレースを突破し、次に向かうのは、その父がG1初制覇を果たした菊花賞。ロブチェンはクラシック三冠という大偉業をかけて、3000mの舞台へ向かうこととなった。

 もちろん、ワールドプレミアの種牡馬としての評価をロブチェン一頭だけで決めるのは早い。現時点では産駒数そのものが少なく、今後さらに活躍馬を送り出せるかを見極める必要がある。

 それでも、初年度の種付け頭数53頭、血統登録25頭という限られたチャンスから、クラシック二冠馬が誕生した事実はあまりにも大きい。

 そして、ロブチェンの登場によってワールドプレミアを取り巻く状況は一変した。2025年には24頭まで減少していた種付け頭数が、2026年には一気に120頭超まで急増。たった一頭の大物が、種牡馬としての評価を大きく塗り替えたのである。

 ワールドプレミアは一発で終わるのか。それとも、ロブチェンは始まりに過ぎないのか。次の世代からどんな馬が現れるのか、期待せずにはいられない。

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