【AJCC 有力馬診断】ダービー馬ダノンデサイルなど例年より好メンバーが揃う伝統の一戦!本命候補は?
1月26日、中山競馬場にて行われるG2アメリカジョッキークラブCに向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、AJCCの行方を占う。
◎候補馬(軸候補)
コスモキュランダ
ハイレベルな4歳世代で皐月賞2着の実績を持ち、中山競馬場での安定感が抜群。弥生賞、皐月賞、セントライト記念で(1,2,0,0)とオール連対を記録。スピード競馬よりも消耗戦やマクリ競馬が得意なタイプで、能力的にもダービー馬ダノンデサイルにも遜色ないだろう。中日新聞杯では、出遅れや脚を消耗する競馬となり力を発揮できなかったが、AJCCでは巻き返しの期待が高い。
ダノンデサイル
有馬記念ではスローペースで逃げる理想的な展開を活かし3着を確保。直線では前残り傾向に拍車をかける5mの向かい風だったにも関わらず、レガレイラやシャフリヤールにあっさり交わされ、内容的には見劣り感が否めない。しかし、AJCCはメンバーが有馬記念よりも大きく弱化するため、ダービー1着、有馬記念3着の実績を持つダノンデサイルには、最上位クラスの評価が妥当。
ビザンチンドリーム
きさらぎ賞での勝利は、着差以上に強い内容。さらに、キャピタルステークスや京都金杯でウォーターリヒトが活躍したことで、きさらぎ賞組の評価も上昇。その後の検証からも、古馬重賞で十分に通用する能力を秘めており、AJCCで期待できる存在。
レーベンスティール
天皇賞(秋)では能力的に分が悪く、人気を背負いながら惨敗したが、標準的なレベルの別定G2では実力を発揮。エプソムカップ、オールカマーで連勝を果たしており、ほぼ同じ水準のAJCCでも期待は持てる。
△候補馬
アウスヴァール
オールカマー2着は単騎逃げに恵まれた結果。AJCCでも展開とトラックバイアスに恵まれた場合のみ好走の可能性があるが、基本的には厳しい戦いとなりそう。当落線上。
アラタ
福島記念で復活の勝利を収めたものの、G1級が相手となるAJCCでは能力的に分が悪い。荒れ馬場での消耗戦なら好走の余地はあるが、条件次第の評価となる。
エヒト
AJCC2着の実績があるものの、近走はピリッとせず、全盛期のパフォーマンスには及ばない。能力的には抑え程度の評価が妥当。
チャックネイト
昨年のAJCC勝者だが、近走はピリッとしない。アルゼンチン共和国杯の内容も悪くはないが、今年はメンバーが強力で、優勝までは厳しい。抑えまでか?
ディープモンスター
速いペースを中団後方で脚を溜め、末脚を活かす競馬が得意。チャレンジカップ2着の内容は良かったが、今回のメンバーでは能力的に厳しく、展開頼みの印象。当落線上。
ボルドグフーシュ
長期休養明けでの復帰戦では着外に終わったが、全盛期には菊花賞2着、有馬記念2着と実績は上位級。能力全開ならば復活Vも期待できるが、現状では未知数。ドリーム枠として注目。
マテンロウレオ
中日新聞杯3着の内容は悪くないが、ロードデルレイとの差を考えると高い評価は難しい。全盛期の力を発揮しても、メンバーが揃うAJCCでは厳しい戦いとなりそう。当落線上。
【了】
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<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。
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