
今週末の7月25日(土)、イギリス・アスコット競馬場でG1・キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスが行われる。欧州の中長距離路線における最高峰の一戦だ。この記事では出走予定の有力馬の「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを丁寧に検証していく。前走で優れたパフォーマンスを披露し、今回につながる勢いを見せたのは、どの馬だろうか。[3/3ページ]
有力馬の前走評価②
■マスカレードボール
開催日:2026年4月26日
レース:香港・香港クイーンエリザベス2世カップ(芝2000m)
着順:2着
スタートで若干後手を踏み、最後方からの競馬。前半1000m通過が63秒台というスローペースでレースは進む中、直線を迎えてもまだ馬群の一番後ろ。そこから直線だけでよく追い上げたが、先に抜け出したロマンチックウォリアーには及ばずの2着。
切れ味勝負には定評があるとはいえ、このレベルの馬たち相手に殿一気は難しい。今回は頭数が増えることも予想され、位置取りが鍵となる。
■ヴェルテンベルク
開催日:2026年5月3日
レース:京都・天皇賞(春)(芝3200m)
着順:2着
レース序盤は馬群から少し離れた最後方を追走。外を回って徐々にポジションを上げるも、4角を回った時点ではまだ後方4番手あたり。しかし直線に入ると前に猛然と迫り、ゴール前はクロワデュノールとほぼ並んでの入線。
ハナ差惜敗の2着も、勢いでは差し切ったかに見えるレース内容であった。長距離適性が高いのは間違いないが、2400mでも日本より深い欧州の芝で、どんなレースができるのか注目。
■ミニーホーク
開催日:2026年6月17日
レース:英国・プリンスオブウェールズステークス(芝1990m)
着順:2着
前の2頭が飛ばしていく中、離れた3番手を追走。直線では後ろから伸びてきたダリズとオンブズマンに馬体を併せて3頭による叩き合いへと持ち込むも、大外を勢い良く伸びてきたオンブズマンには抵抗できず。
それでもダリズには差し返し気味で先着しての2着。相手が悪かったとしか言いようがないレースぶりで、メンバーレベルを考えれば、素晴らしく価値のある内容であった。
■ベンヴェヌートチェッリーニ
開催日:2026年6月28日
レース:愛国・愛ダービー(芝2400m)
着順:1着
序盤は8頭立ての5番手を追走し、少頭数ながら縦長の馬群となった中で、中団をポツンと追走する形。直線は早めに外へと持ち出して横に広がった追い比べへと持ち込むと、最後は内に切れ込みながらも先行各馬を競り落としての勝利。
英ダービー覇者クリスマスデーをねじ伏せるような走りで強さを誇示。1番人気に推されていた英ダービーでの屈辱を晴らし、再び輝きを取り戻した。
【了】
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【著者プロフィール:中西友馬】
大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。


