【天皇賞(春)・敗戦の本質】アドマイヤテラ(武豊騎手)は、なぜ敗れたのか?長距離適性の高さは見せたが

5月3日(日)に行われた天皇賞(春)は、1番人気のクロワデュノールが人気に応え優勝を果たした。一方で、2番人気を背負い3着に敗れたアドマイヤテラなど、他の馬の走りをどのように評価すべきなのか。今回は、レース後に注目すべき3頭を取り上げ、「パフォーマンス」「舞台適性」「今後の伸びしろ」の3つの観点から、それぞれを点数化しながら検証していく。[1/2ページ]
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注目馬3頭の採点
クロワデュノール
着順:1着(1番人気)
パフォーマンス:10
舞台適性:7
今後の伸びしろ:10
最初の1000mが59秒9、1000〜2000mが61秒7、2000〜3000mが60秒0で、ラスト1Fが12秒1というラップ構成。
展開予想で少し触れたように、序盤はミステリーウェイが後続を少し引き離すような逃げを打つ。ペースは確かに速めではあったが、2番手以降は61秒台といったところ。高速馬場を考えれば、ミステリーウェイ以外はキツいペースではなかった。そしてそのミステリーウェイも、2周目の向正面ではペースを落として息を入れようとする。
しかしそれを許さなかったのが、好位から進めていたサンライズソレイユ。2番手へと浮上してミステリーウェイを突いたことでペースは思ったほど緩まず、先行勢にとってはなかなかに厳しい展開となった。
そんな中、好位後ろの外めを追走していたこの馬は、直線残り300mあたりで先頭。ゴール前ではヴェルテンベルクの強襲を受けるも、ハナ差押し切っての勝利。
クロワデュノール以外に掲示板に載ったのは軒並み3000m以上のレースで実績がある馬たちであり、中盤が緩み切らなかったことでスタミナを要求されるレースであったことは明らか。
これは決して適性を能力で上回ったわけではなく、クロワデュノールにも長距離をこなせる適性の下地があったと個人的には考えている。
ヴェルテンベルク
着順:2着(12番人気)
パフォーマンス:9
舞台適性:8
今後の伸びしろ:7
スタートが悪かったわけではなかったが、すぐにポジションを下げて、レース序盤は馬群から少し離れた最後方を追走。道中でサンライズソレイユが前へと上がってレースが動き出した時点でも、一番後ろでジッと構えて余計な力を使わない。残り600mあたりから外を回ってポジションを上げるも、4角を回った時点ではまだ後方4番手あたり。
しかし直線では、前にいたアドマイヤテラの後ろをなぞるように伸び、さらに他馬の脚いろが鈍った残り200mからはさらにもう2〜3頭ぶんほど外に進路を切り替えて猛然と迫り、クロワデュノールとほとんど並んで入線。惜しくもハナ差敗れての2着も、勢いでは差し切ったかに思えるようなレース内容であった。
もちろん松若騎手の腹を括った最後方待機策がハマった面もあるが、オープンクラスに上がってからのレースぶりも徐々に良くなっており、力をつけてきているのは確か。長距離適性が高いのは間違いないが、今の充実ぶりなら2400m前後で重賞タイトルを獲得しても不思議はない。


