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菊花賞で三冠に挑んだ名馬5選
菊花賞で三冠に挑んだ名馬5選 ⓒSANKEI

1941年にセントライトが史上初の三冠馬に輝いて以来、2026年のロブチェンまでに25頭の春二冠馬が誕生した。しかし、そのすべてが菊花賞の舞台に立てたわけではない。故障などによって出走が叶わず、三冠への挑戦を断念した馬もいる。それほど三冠への道は険しい。今回は、春の二冠を制し、菊花賞で三冠達成に挑んだ馬たちを振り返る。[5/5ページ]

⑤コントレイル

2020年菊花賞を制した時のコントレイル(写真左)
2020年菊花賞を制した時のコントレイル(写真左)

 日本競馬の歴史を変えたと言っても過言ではない大種牡馬、サンデーサイレンス。その晩年に送り出した大物がディープインパクトであり、ディープインパクトもまた、晩年に大物を残した。それがコントレイルである。

 父ディープインパクトほど派手な勝ち方が目立つタイプではなかったものの、2歳時はデビューから3戦3勝でG1ホープフルステークスを制覇。

 春はトライアルを使わず皐月賞と日本ダービーに直行し、いずれも勝利。秋初戦の神戸新聞杯も快勝し、父と同じくデビューから無敗の6戦6勝で菊花賞の舞台へと歩みを進めた。

 春二冠でともに2着だったサリオスは、距離適性を考慮して菊花賞には向かわず。ライバル不在と見られていたコントレイルの単勝オッズは、父ディープインパクトほどではないにせよ、1.1倍という圧倒的な支持を集めていた。

 コントレイルはいつも通りの正攻法で、好位のポジションからレースを進める。直線では先に抜け出しを図ったディープボンドを目標に脚を伸ばすと、残り300mで先頭へ。しかし、ここからの直線が長かった。

 外にぴったりと張りついていたアリストテレスとルメール騎手が並びかけ、激しい叩き合いに。勢いでは外のアリストテレスが上回っているようにも見えたが、最後まで前に出させなかったコントレイルがクビ差で辛勝した。

 明らかに3000mは守備範囲外であったが、最後まで凌ぎ切ったのは無敗の三冠馬のDNAだろう。史上3頭目となる無敗の三冠馬に輝き、父仔で無敗の三冠馬となったのは史上初の快挙であった。

 今度はディープインパクトの後継種牡馬として、自身のような活躍馬の輩出を期待したい。

 見事に三冠を達成した馬も、惜しくも二冠に終わった馬も、いずれも歴史に名を残す名馬であることには違いない。

 一生に一度しか挑戦できない3歳クラシック三冠だからこそ得られる感動と儚さに、今年も酔いしれたい。

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【著者プロフィール:中西友馬】1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。

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