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横山典弘騎手
横山典弘騎手

アスリートにとって、長く第一線で活躍し続けることは容易ではない。競馬界の騎手も例外ではなく、肉体的な衰えや若手の台頭、環境の変化といった壁が常に立ちはだかる。
本稿では、JRA所属の経験を持ち、さらに各所属地域においてリーディングジョッキーの座に輝いた実績がある、55歳以上の現役騎手5名を紹介する。[2/5ページ]

②横山典弘

■57歳(※2026年1月29日現在)

生年月日:1968年2月23日
デビュー:1986年
出身地:東京都
所属:美浦
表彰歴:
・JRA全国リーディング1回
・関東リーディング4回

 父は横山富雄元騎手で、自身の息子2人(武史・和生)もJRA騎手。さらに妹の夫も菊沢隆徳元騎手(現:調教師)で、その息子の菊沢一樹騎手は甥にあたるという、まさにジョッキー一族の一員である横山典弘騎手。

 2026年1月29日現在でJRA通算2998勝をマークしており、武豊騎手に次ぐ史上2人目となる3000勝の大台達成も間近だ。

 デビュー4年目、キョウエイタップでエリザベス女王杯を制し、G1初制覇を達成すると一気にブレイク。

 翌91年には典弘騎手の最愛の相棒であるメジロライアンと宝塚記念を勝利。95年にはワールドスーパージョッキーシリーズで、対象4戦中3戦で1着となって優勝するという離れ業もやってのけた。

 この記録は現行のワールドオールスタージョッキーシリーズとなった現在でも、彼以外に達成して優勝した騎手はいない。

 そんな典弘騎手の真骨頂はやはり「ファンの度肝を抜く騎乗」だろう。これまで控えていた馬で逃げたり、逆に先行していた馬で控えたりといった騎乗で魅せ、しっかり結果を残すことも多い。

 なかでも2003年の天皇賞(春)でイングランディーレと見せた大逃げの逃走劇は、現JRA所属の菱田裕二騎手が、ジョッキーを志すきっかけとなったことでも知られている。

 スタートから行き脚がついたイングランディーレは、そのまま先頭へと立っていく。10番人気という低評価の馬の逃げに、リンカーンやネオユニヴァース、ザッツザプレンティにゼンノロブロイという人気馬たちはついて行かない。こうなると他の馬たちも無理には動かず、レースはイングランディーレの単騎逃げの様相となった。

 それを見切ってか、1,2コーナーの中間で典弘騎手はイングランディーレのペースをアップ。そのまま後ろを引き離すと一旦息を入れて落ち着かせた。この間、後続との差は保ったままなのがミソである。

 そして2周目の坂の下りでもう一度エンジンを点火させ、他の追随を許さぬまま直線へ。仕掛けの遅れた有力各馬を嘲笑うかのように、7馬身差をつけての快勝劇を飾った。

 前年のダイヤモンドステークスを逃げて制していたとはいえ、単騎先頭というよりは番手から競馬をすることの多かったイングランディーレでここまでの競馬ができるとは、当時誰も思わなかっただろう。それをテン乗りでやってのけるのだから脱帽である。

 そして20年後、その姿を見て競馬学校の門を叩いた菱田裕二騎手が、同じ天皇賞(春)でG1初制覇を果たした。このレースで先頭に立ってレースを作ったのは、奇しくも横山典弘騎手であった。

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