中央GⅠ制覇へのカウントダウン?良血馬が続々デビュー【藤田晋オーナー所有の2歳馬 5選 Part3】
人気スマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』で知られる一方、馬主としても注目を集める藤田晋氏。馬主歴は長くはないものの所有馬はすでに多くの重賞を制している。そんな藤田晋氏が所有する期待の2歳馬を当チャンネルでは2回にわたって紹介してきたが、今回は2歳シリーズ最終回として5頭を取り上げる。
①イノーマル
父:コントレイル
母:ステラエージェント
母の父:More Than Ready
性別:牡馬
生年月日:2023年2月22日
毛色:青鹿毛
調教師:【美浦】高柳瑞樹
生産者:三嶋牧場
最初に紹介するのは美浦の高柳瑞樹厩舎に預託予定のイノーマル。新種牡馬コントレイルと米G1のBCジュベナイルフィリーズターフを3着としたステラエージェントの間に産まれた牡馬だ。同馬は母の3番目の仔にあたる。
イノーマルの持つクロスのひとつに、Haloの4×4がある。これを持つ代表的な活躍馬にはショウナンナデシコやコスモキュランダなど、勝負所から長く良い脚を使える馬が多い。イノーマルの父コントレイルも、現役時代は鋭く持続する末脚を持っていた。そうすると、息子はそのレーススタイルを受け継ぐ走りをするかもしれない。
また、彼の兄2頭はそれぞれ適性が異なっている。米国のGun Runnerを父に持つジーベックはダート路線を中心に走っているが、日本のドゥラメンテを父に持つエオアリイは芝でも好走。もしかすると、ステラエージェントは父の特徴を仔に受け継がせやすい繫殖牝馬なのかもしれない。
牧場からも「いかにも芝向きと言う父産駒らしさがある」というコメントが出ていることを考えると、コントレイル産駒の多くが見込まれている芝のマイルから中距離が主な活躍の場となりそうだ。
調教での乗り味も良く、非凡なスピードを秘めていそうという評価を受けているイノーマル。馬名由来は「異+ノーマル」で、「通常とは異なる存在」という意味である。果たして、父の初年度産駒の中でもひときわ輝く「特別」になり得ることはできるか、来年のクラシックが今から楽しみだ。