
④2015年クラシック世代
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■GⅠ勝利数 中央20勝、地方9勝、海外2勝 合計31勝
■主な活躍馬
キタサンブラック(菊花賞、天皇賞・春連覇、ジャパンC、大阪杯、天皇賞・秋、有馬記念)
シュヴァルグラン(ジャパンC)
リアルスティール(ドバイターフ)
ドゥラメンテ(皐月賞、東京優駿)
サトノクラウン(香港ヴァーズ、宝塚記念)
ノンコノユメ(ジャパンダートダービー、フェブラリーS)
ミッキークイーン(優駿牝馬、秋華賞)
レッツゴードンキ(桜花賞)
クイーンズリング(エリザベス女王杯)
ホワイトフーガ(JBCレディスクラシック3連覇)
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これまで取り上げた3世代と少しテイストは違い、現役引退後の活躍も顕著なのが2015年クラシック組。
この年の牡馬クラシックは、混戦模様だった皐月賞を豪快な差し切りで制したドゥラメンテが春の主役に。続く日本ダービーも危なげなく勝利し、史上8頭目の牡馬3冠達成への期待が高まった。しかし、骨折によって3歳秋は全休。菊花賞に出走することは叶わなかった。
その菊花賞を制したのが、キタサンブラック。古馬になってからは、まさにキタサンブラック時代の到来といった印象で、現役引退までにG1・7勝を挙げた。
一方、4歳となってターフに戻ってきたドゥラメンテは、宝塚記念では2着に入りキタサンブラックに先着するなど実力は健在であった。しかし、再び怪我をしてしまい、現役引退を余儀なくされた。
このドゥラメンテとキタサンブラックという同期のライバル2頭は種牡馬としても大活躍した。現役時代と同じくドゥラメンテが先にいなくなってしまったが、その分キタサンブラックには元気に過ごしてもらいたい。
古馬となったキタサンブラックが無双の中、海外でG1制覇を果たしたのが、リアルスティールとサトノクラウンであった。リアルスティールはドバイターフ、サトノクラウンは香港ヴァーズでG1初制覇を果たした。
また、リアルスティールは種牡馬としても、サウジCを制したフォーエバーヤングを輩出。一方のサトノクラウンは、宝塚記念でキタサンブラックを撃破して勝利。種牡馬としても、ダービー馬タスティエーラを輩出する活躍を見せている。
サトノクラウンと同じように、キタサンブラックを倒してG1制覇を飾ったのが、シュヴァルグラン。5歳時のジャパンCでキタサンブラックを3着に下してG1初制覇を飾ると、7歳時のドバイシーマCでも2着に好走するなど、息の長い活躍を見せた。
ダートでは、大井移籍後も非常に人気の高かったノンコノユメ、JBCレディスクラシックを連覇したホワイトフーガ、そのホワイトフーガの3連覇を阻止した大井のララベルなどが活躍した。
2012年クラシック組と比べるとG1勝利こそ少ないが、ドゥラメンテとキタサンブラックを筆頭に、種牡馬としても活躍する名馬揃いの世代であった。