情報の少ない2歳戦を予想する上で、ひとつの重要なファクターとなる「セールでの落札額」。高額で落札された馬は、それだけホースマンが喉から手が出るほど欲しかった馬という前提があるのだ。今回は、2024年のセレクトセール・1歳馬部門において高額（ただし、2億円以上を基準）で競り落とされた馬を5頭を選び、紹介する。今回は4頭目。

④イベントホライゾン（2億8000万円）

性別：牡
生年月日：2023年4月16日
毛色：鹿毛
馬主：金子真人ホールディングス
生産牧場：ノーザンファーム

　2024年のセレクトセール・1歳馬部門に上場されたハービンジャー産駒ではトップの競り値が付いたのがこのイベントホライゾン。全姉に国内外でG1を2勝したディアドラを持ち、半兄にはきさらぎ賞を勝ったフリームファクシなどがいる超良血馬だ。兄と同じく金子真人HDに落札されている。

　兄姉の活躍を考えるに芝とダート両方、さらには短距離から中距離まで幅広いカテゴリーをこなせそうな気もする。ただ、入厩予定の池江泰寿師からは「芝の中長距離を狙っていく」とコメントが出ており、まずはクラシック路線を目指していく形となりそうだ。

　その指揮官から育成場での動きは「抜群に良い」と高い評価を受けており、初戦からいきなり好走してもおかしくなさそう。一族には活躍馬も多く、好走のアベレージが高い馬ともいえそうなのが同馬の特徴である。

　兄姉達が道悪馬場を苦にしておらず、近親のトロヴァトーレなども高速馬場で高い瞬発力を見せて勝利していたことからも、レース時の馬場状態などは不問と考えて良いのではないだろうか。血統的にもかなり注目を集めそうな同馬。姉に続いて世界を股にかける活躍はできるか、デビューの時を待ちたい。

【了】

（文●小早川涼風）

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