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断トツの結果に驚き!24年“2歳”アーニング・インデックスランク【3位】2歳マイル王輩出!圧巻の大躍進

text by 小早川涼風

今年も次世代の馬たちによる戦いがいよいよ幕を開ける。新種牡馬の産駒や評判馬のデビュー戦が気になるところだが、2歳戦から活躍する種牡馬を知ることも重要だろう。そこで今回は2024年の2歳戦においてアーニングインデックスが高かった種牡馬をランキング形式で紹介し、産駒の傾向や特徴を見ていく。今回は第3位。

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アーニング・インデックス

アーニング・インデックスとは、種牡馬の成績を判定するひとつの目安値である。
「Average Earnings Index」を略して、AEIやEIと記述される。
出走馬1頭あたりの収得賞金の平均値を1.00として、数値が大きくなるほど産駒が多くの賞金を獲得していることを表す。結果は以下の数式で求められる。(今回は2歳戦のみが対象)
(産駒の総獲得賞金÷産駒の出走頭数)÷(出走馬の総獲得賞金÷総出走頭数)

※今回の記事では、出走頭数が30頭以下の種牡馬は対象外。またドゥラメンテは2024年がラストクロップのため、ランキングから除外しています。
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2016年天皇賞(秋)を制したモーリス
2016年天皇賞(秋)を制したモーリス

3位 モーリス(2.08)

 種牡馬として期待されながらなかなか活躍馬を輩出できていなかったが、2021年にピクシーナイトがスプリンターズSを制し、産駒として初のG1制覇。続くようにジャックドールも頭角を現し、2023年の大阪杯を制した。

 産駒には一瞬のキレより持続力のあるタイプが多く、大阪杯で正確なタイムを刻んで逃げ切ったジャックドールのようにハイペースから粘り切る、というレーススタイルが非常に上手である。これは2歳戦でも変わらず、速いペースでも前が残りやすい福島や東京で強い。反面、ダートや洋芝など、パワーの求められる馬場では若干苦戦傾向にある。過去10年でダートの新馬勝ちがゼロという点にも着目しておきたいところだ。

 これまでの傾向だと早い時期からの活躍馬は少なく、成長と共に走りがしっかりしてくるタイプの方が多かった。ところが2024年はアドマイヤズームやアルテヴェローチェなど、2歳時から重賞を制する馬も多く、傾向が変わってきた可能性がある。2025年の世代が早めから活躍するようであれば、この後の世代も仕上がりの早さに期待がかかってきそうだ。

【了】

(文●小早川涼風

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