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天皇賞・春、驚きの最速記録は? 走破タイムトップテン【5位】衝撃の「3分14秒2」記録した2頭は…

text by 目白明

伝統の長距離王決定戦・天皇賞(春)。3200mという中央競馬で最長の距離を誇るG1では、究極のスタミナ勝負が数多く繰り広げられてきた。そんな天皇賞(春)で、歴代最速タイムを記録したのは、一体どの馬なのか。ランキング形式で、10位からじっくりと振り返っていく。今回は第5位の記録。

※2021年に3分14秒7で走破したワールドプレミアは、阪神競馬場での記録のため、今回のランキングには含めていない。

テーオーロイヤル(写真左)とフェノーメノ(写真右)
テーオーロイヤル(写真左)とフェノーメノ(写真右)

5位:2013年フェノーメノ(タイム:3分14秒2 天候:晴 馬場:良)

  2024年テーオーロイヤル(タイム:3分14秒2(天候:晴 馬場:良)

 第5位は、2013年フェノーメノ、2024年テーオーロイヤルが記録した3分14秒2だった。

 2013年に勝ったフェノーメノは、翌年の2014年も連覇したが、その優勝タイムに続きランクインした。この年は、始動戦の日経賞で重賞3勝目を飾ると、天皇賞(春)に挑戦。単勝オッズ1.3倍の断然人気ゴールドシップを相手に、力強く押し切ってG1初制覇を飾った。

 レースは、サトノシュレンが1000m59秒4と緩みのないペースで先導し、縦長の隊列となる。2番人気のフェノーメノは中団7番手、単勝1.3倍と断然人気のゴールドシップは後方からレースを進めた。

 2周目坂の頂上時点で、2番手以降と10馬身差がついたが、そこから各馬がスパートを開始すると、4コーナー手前からフェノーメノが3番手に浮上して直線入口で、先頭に立った。フェノーメノは馬郡で沈むゴールドシップを尻目に、直線でも力強く走り、後続を引き離して1着でゴール。3分14秒2のタイムでG1初制覇を飾った。

 2024年に勝ったテーオーロイヤルは、前年3着に敗れた悔しさをバネに、ダイヤモンドS、阪神大賞典と、長距離重賞を連勝してこの天皇賞(春)に挑み、3連勝でG1初制覇を飾った。

 レースはハナを切ったマテンロウレオが、最初の1000mを59秒7とハイペースを作ると、単勝2.8倍の1番人気に支持されたテーオーロイヤルは、前年の菊花賞馬ドゥレッツァをマークするように4、5番手につけた。2周目3コーナーを過ぎて、仕掛けたディープボンドに合わせて前進したテーオーロイヤルは、先頭に立っていたディープボンドを直線で一気に交わし、さらに突き放していく。

 先頭に立ってからも脚色が衰えないテーオーロイヤルは、最後は2着のブローザホーンに2馬身差をつけ、1着でゴール。2月のダイヤモンドSから重賞3連勝で、G1初制覇を果たした。

【了】

(文●目白明

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