天皇賞・春、驚きの最速記録は? 走破タイムトップテン【6位】ディープインパクトに抜かれるまで…当時の最速記録は?
伝統の長距離王決定戦・天皇賞(春)。3200mという中央競馬で最長の距離を誇るG1では、究極のスタミナ勝負が数多く繰り広げられてきた。そんな天皇賞(春)で、歴代最速タイムを記録したのは、一体どの馬なのか。ランキング形式で、10位からじっくりと振り返っていく。今回は第6位の記録。
※2021年に3分14秒7で走破したワールドプレミアは、阪神競馬場での記録のため、今回のランキングには含めていない。
6位:1997年マヤノトップガン(タイム:3分14秒4 天候:晴 馬場:良)
2009年マイネルキッツ(タイム:3分14秒4 天候:曇 馬場:良)
第6位は、1997年マヤノトップガン、2009年マイネルキッツが記録した3分14秒4だった。
1997年に勝ったマヤノトップガンは、サクラローレル、マーベラスサンデーとの3強対決を制し、春秋含め3度目の挑戦で、念願の天皇賞のタイトルを手にした。
3強対決が注目されたこの年の天皇賞(春)は、最初の1000mが62秒0とスローになる中、2周目の3コーナーで中団待機していたサクラローレルが前に進出すると、それをマークしていたマーベラスサンデーも追走。2頭は先頭集団を射程圏に捉える位置まで進出した。一方のマヤノトップガンは、動かず後方で脚を溜めた。サクラローレルとマーベラスサンデーは並走して最後の直線へ。
両者譲らず激しい叩き合いとなるが、後方からマヤノトップガンが驚異的な末脚を繰り出し、前を行く2頭をまとめて差し切って先頭でゴール。3強対決を制したマヤノトップガンの優勝タイム3分14秒4は当時のレースレコードであり、2006年ディープインパクトに抜かれるまで記録を保持していた。
2009年に勝ったマイネルキッツは、重賞初勝利がこの天皇賞(春)となり、重賞未勝利馬による制覇は29年ぶりの快挙となった。この年は単勝オッズ10倍を切っていたのが、アサクサキングス、スクリーンヒーローなど5頭おり、混戦模様となっていた。
レースは10歳馬のシルクフェイマスが先頭で1000mを60秒2と、緩みのないラップが刻む。レースはそのまま流れ、2周目4コーナー手前で、1番人気アサクサキングス、2番人気スクリーンヒーローが早めに仕掛ける。この動きを見て、中団から好位へ上がっていったのが、12番人気のマイネルキッツだった。
迎えた直線。先頭に立ったアサクサキングスを、内からマイネルキッツ交わすが、外からアルナスラインが追い上げ、2頭の叩き合いとなる。最後はクビ差競り勝った、マイネルキッツが1着でゴール。重賞初勝利を天皇賞(春)で飾った。
【了】
(文●目白明)
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