「バケモン級の強さだ…!」“無敗”の皐月賞馬(2)えげつない…皇帝の仔は帝王に。二代で偉業を遂げた親仔
牡馬クラシック第1弾・皐月賞。今年の注目は無敗のままホープフルSを制したクロワデュノールだ。彼が同レースで下した相手が、前哨戦を軒並み勝ち上がっており、まさに“一強”ムード。無敗での皐月賞制覇に期待が高まっている。今回は過去に皐月賞を無敗で制した名馬の中から、厳選した5頭を紹介する。2頭目はトウカイテイオー。

②トウカイテイオー
1991年、無敗で皐月賞を制したトウカイテイオーは、父シンボリルドルフとともに、史上初となる「無敗の父仔皐月賞制覇」という快挙を成し遂げた。
シンボリルドルフの初年度産駒として、デビュー前から注目を浴びたトウカイテイオーは、その期待通りの活躍をみせた。1990年12月のデビュー戦を圧勝すると、続く2戦目のオープン戦も勝利して、翌年のクラシック制覇へ期待が高まった。
年が明けた1991年、1月の若駒ステークスを快勝すると、次に挑んだのは若葉ステークス。現在では阪神競馬場で行われているこのレースだが、当時は皐月賞と同じ中山競馬場・芝2000mで開催されていた。初の関東遠征にもかかわらず、これまでの3戦と同様、一度も鞭を使うことなく、2馬身差の完勝を収めた。
そして迎えた皐月賞。堂々の1番人気に支持されたトウカイテイオーは、不利とされる大外枠からスタート。馬場の外目を通って先行策を取り、道中は7~8番手の位置で脚を溜めた。3コーナーから大外を回ってスムーズに進出し、直線では手綱を押しただけで先頭に立つと、最後は後続を突き放し、そのままゴールイン。
デビューから無傷の5連勝で皐月賞を制したトウカイテイオー。この勝利で父シンボリルドルフとの親仔二代、無敗での皐月賞制覇の偉業を成し遂げた。
【了】
(文●目白明)
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