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【シンザン記念 有力馬診断】クラシックへの登竜門だが……メンバー弱体化で波乱の芽も?

1月13日、中京競馬場にて行われるGⅢシンザン記念に向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、シンザン記念の行方を占う。

Arte Veloce
サウジアラビアRCを勝ったアルテヴェローチェ

◎候補馬(軸候補)

アルテヴェローチェ
出走確定メンバーから有力候補だったマイエレメントやシホリーンが除外されたことで、メンバー構成が一気に弱体化。これにより差し損ねのリスクが低減するだろう。前走の内容を踏まえれば、ここでは高評価が妥当であり、信頼度の高い一頭だ。

タイセイカレント
サウジアラビアRCでは、最後方から追い込み、直線では進路を切り替えながら鋭い末脚で2着に食い込んだ。アルテヴェローチェとの差は1馬身で、さすがに「互角だった」とまでは言えないが、着差ほど大きな差はなく、絶望的と言うほどの差はない。朝日杯FSでは前残りの展開に泣いたものの、メンバーが大幅に弱化するシンザン記念では能力は通用しそうだ。

マイネルチケット
京王杯2歳ステークスでは、スタートから余裕を持って先団に取り付いた。先行力が高く、レースセンスも優れており、鞍上が抑えながらもしっかり折り合った点は高く評価できる。
シンザン記念で『イン有利』のトラックバイアスが続くようであれば、先行力とレースセンスを活かして高い評価を得られる可能性がある。

△候補馬

カラヴァジェスティ
新馬戦では上がり最速の末脚で差し切り勝ちを収めたものの、相手関係はレベルの低い1400m戦で未知数な部分が多い。差しが届くトラックバイアスであればアルテヴェローチェの相手候補として浮上するが、『ややイン有利』が続くと苦戦する可能性が高い。

リカントロポ
未勝利脱出まで3戦を要したが、前走は少頭数での圧勝劇。重馬場適性があったための好走とも取れるが、人気が薄ければヒモ候補として一考の余地がある。

リラエンブレム
京都マイルの新馬戦では先行しつつ、上がり最速で圧勝。まだ底を見せておらず、1勝クラスでは確実に勝ち上がれる能力を見せた。シンザン記念のメンバー構成が条件級に近いレベルであることを考えれば、上位争いに加わる可能性は十分。

ジーティーマン
有力どころの除外によりメンバー構成が弱体化したことで、当落線上から一気に浮上。一部の有力馬を除けば条件戦レベルのメンバー構成であるため、伏兵としての好走も期待できる。

【了】

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<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

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