
今週末の6月7日(日)、東京競馬場でG1・安田記念が行われる。春のマイル王を決める、大注目の一戦だ。この記事では出走予定の有力馬の「前走内容」に焦点を当て、元トラックマンが各馬の走りを丁寧に検証していく。前走で優れたパフォーマンスを披露し、今回につながる勢いを見せたのは、どの馬だろうか。[3/3ページ]
有力馬の前走評価②
■パンジャタワー
開催日:2026年3月29日
レース:中京・高松宮記念(芝1200m)
着順:4着
最内枠から最短距離でロスのない立ち回り。それだけに、自身より人気のない2頭に先着されての4着は一見物足りなさが残るようにも映るが、キーンランドカップから1秒5もの時計短縮を果たしたのは十分立派。
生粋のスプリンターではないと思っていたが、1分06秒台で走れるのであれば十分に一流のスプリンターと言っても過言ではない。
1200mであの競馬ができるのだから、マイル戦の今回は好位のポジションが楽に取れそう。マイルでも大きく持ち時計を短縮しても不思議はない。
■レーベンスティール
開催日:2026年4月5日
レース:阪神・大阪杯(芝2000m)
着順:6着
スタート自体は悪くなかったが、道中は中団後方寄りからの競馬。残り3Fあたりでクロワデュノールを追いかけるようにポジションを上げていくも、直線に入ってからは突き離される形となっての6着。
敗れはしたが直線半ばまでは3着はありそうな脚いろで、これまで挑戦したG1では最も見せ場を作った。しかし逆に言えば、だからこそペースの緩まないマイルが合うタイプには思えない。道中どれだけ置かれることなくレースを進めることができるかが鍵となりそうだ。
■ワールズエンド
開催日:2026年5月2日
レース:東京・京王杯スプリングカップ(芝1400m)
着順:1着
外枠からだったが、思ったより楽に先手を奪って前半3Fの通過は34秒1。競りかけてくる馬もおらず、このペースでも短騎逃げで馬群は縦長。直線でも手ごたえ十分に後続を引き離し、最後は離れた外を追い上げてきたセフィロの追撃をアタマ差凌いでの勝利。
上がり3F最速の馬が32秒1を記録するほど特殊な展開と馬場であり、評価が分かれる一戦。ただやはり素直に1分18秒台の勝ち時計は速く、東京マイルでどうかという点はあるが、スピードだけならG1でも見劣りしないものがあるのは確か。
【了】
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【著者プロフィール:中西友馬】
大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。


