来年のクラシック戦線へ向け、2歳の有力馬が集う京都2歳ステークス。いよいよ今週末に行われるこの一戦を前に、各馬の能力を「実績」「適性」「騎手」の3つの観点から分析する。各項目を【1〜10】のスコアで評価し、有力馬の一覧表で強みと不安要素を整理して紹介していく。[3/3ページ]
各馬の評価

■ゴーイントゥスカイ
前走:10
血統:6
騎手:8
3番手のインコースに収まるも、直線は前が壁。その間に後続各馬が押し寄せて、7番手までポジションを下げるという絶体絶命の展開。それを内から差し切っての勝利で、かなりのインパクトがあった。
あれだけの不利がありながら、自身のラスト1Fは確実に10秒台をマークしており、2歳馬離れしたレース内容。
血統面は、父がコントレイル、母は米国馬のゴーイントゥザウィンドウという血統。母の現役時代や兄弟に目立った活躍はないが、母父タピットの米国血統でもあり、適性的には芝・ダートどちらもこなして不思議はない。
騎手に関しては、前走の新馬戦に引き続き、2度目の騎乗となる荻野極騎手の手綱。今年はここまで56勝を挙げて全国リーディング17位につけており、8点評価となっている。
■サトノアイボリー
前走:8
血統:9
騎手:9
道中離れた3番手を追走から一気に前との差を詰め、直線は300m余りに及ぶ、逃げた勝ち馬との追い比べ。二枚腰を使った相手にクビ差及ばなかったが、今回と同じ舞台でレコード決着と同タイムの2着。
可能性はあまりない気もするが、同じようにペースが流れるようなら、右に出る馬はいないだろう。
血統面は、父がエピファネイア、母はヴィクトリアマイル勝ち馬のホエールキャプチャという良血馬。叔父にも京都金杯勝ち馬のパクスアメリカーナがおり、2000mを2戦使っているが、マイルのスピード勝負にも対応できそうな印象は受ける。
騎手に関しては、前走の紫菊賞に引き続き、3度目の騎乗となる団野騎手の手綱。今年はここまで62勝を挙げて全国リーディング14位につけており、9点評価となっている。
■バルセシート
前走:9
血統:10
騎手:10
中団追走から直線で先に抜け出した2着馬を並ぶ間もなく交わして3馬身半差の快勝。ラスト1Fの地点では先頭とまだ3馬身ほどあったことから、この馬もラスト1F推定10秒台。マイル戦ではあったが、あの走りであれば距離延長も問題はなさそう。
血統面は、父がキズナ、母はアルゼンチンのG1馬マラコスタムブラダという血統である。
半姉には阪神JF勝ち馬のレシステンシアがいるが、父がダイワメジャーからキズナとなったことで、どちらかと言うと半兄の京成杯勝ち馬グラティアスに近いイメージ。母・姉ともにG1馬という紛れもない血統馬。
騎手に関しては、初めての騎乗となるC.デムーロ騎手の手綱。これまでJRA・G1を5勝している実績から、10点評価となっている。
【了】
(文●中西友馬)
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