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【11/16-17新馬戦】ゴール後に“オルフェーヴルしてしまった”ウインファヴォリなどがデビューV!

text by 中西友馬
Win Favori
デビュー戦を勝利で飾ったウインファボリ

 先週の中央競馬は、東京・京都・福島の3会場で行われ、新馬戦は9鞍行われた。

 16日(土)の京都競馬場では、初年度ながらダートで好調のナダル産駒のヒルノハンブルクが勝利を飾った。17日の福島競馬場では、ゴール後に鞍上のホーリー・ドイル騎手を振り落としてしまったリオンディーズ産駒のウインファボリがデビュー戦を勝利で飾った。その他の新馬戦を含めて全レースをダイジェストで紹介する。

11/16(土)
【東京】

4R 芝1400m
馬名:エルマーゴ(牡)
父:サートゥルナーリア
母:ホーリーウーマン
母父:トーキート
騎手:T.マーカンド
厩舎:加藤征弘(美浦)
馬主:長谷川祐司
生産:アスラン
勝ち時計:1.24.0(良)
五分のスタートから中団の外めを追走。4角手前からエンジンをかけて、早めに前を射程圏に入れると、最後までしぶとく伸びて混戦を断った。時計面は平凡の域を出ないが、極端なスローペースであったことを考えれば仕方のないところ。鞍上の好騎乗もあったとはいえ、先行勢有利な流れを自ら動いてねじ伏せた内容は評価できる。

5R 芝1600m(牝)
馬名:インプロペリア(牝)
父:ロードカナロア
母:パストフォリア
母父:シンボリクリスエス
騎手:C.ルメール
厩舎:森一誠(美浦)
馬主:サンデーレーシング
生産:ノーザンファーム
勝ち時計:1.34.7(良)
外枠ながら、一番速いスタートからハナを切る。前後半がほぼイーブンという、新馬にしては活気のある流れを作り、馬群はかなりの縦長。直線では2着馬が迫ってくるのを待ってから追い出す余裕を見せ、2馬身差の勝利であった。ただ、正直メンバーレベルには疑問が残り、後追いだったわりに追ってからの伸びにも多少物足りなさは感じた。Fレビュー勝ち馬サブライムアンセムの全妹にあたる良血であるが、新馬勝ちは5番仔のこの馬が初めて。初戦向きとは言えない血統ながら勝ち切ったことは評価でき、次走以降に真価が問われる。

【京都】
5R 芝1400m
馬名:メイショウタマユラ(牝)
父:キンシャサノキセキ
母:カカリア
母父:ヨハネスブルグ
騎手:田口貫太
厩舎:大橋勇樹(栗東)
馬主:松本好雄
生産:辻牧場
勝ち時計:1.22.8(良)
五分のスタートから好位馬群の中からレースを進める。その後少しポジションを下げるが、比較的ペースが流れているわりに馬群は一団。前との差はあまりない状況で直線を迎える。厳しい流れで先行勢が苦しくなる中、馬群の大外に持ち出して豪快に差し切った。外伸び馬場の恩恵があったとはいえ、タフな流れで良さが出ての勝利。10番人気と伏兵評価だったため、次走も人気にならないようなら面白い存在。

6R ダ1800m
馬名:ヒルノハンブルク(牡)
父:ナダル
母:グリントオブライト
母父:ステイゴールド
騎手:坂井瑠星
厩舎:武英智(栗東)
馬主:ヒルノ
生産:目名共同トレーニングセンター
勝ち時計:1.54.6(良)
若干アオり気味のスタートながら、行き脚がついて好位馬群の中につける。4角では横に広がった先行勢が壁になる瞬間があったが、直線で先頭に立った馬の内に進路を見つけると一気に抜け出した。先週のナルカミ基準だと遅く感じられる勝ち時計も、水準程度にはありそう。後方待機勢が2.3着となる展開を好位から抜け出した内容は立派で、好調ナダル産駒からまた1頭、ダートの新馬勝ちが現れた。

11/17(日)
【東京】

4R ダ1600m
馬名:レイクストライプス(牡)
父:アメリカンファラオ
母:インファルターメ
母父:イコールストライプス
騎手:T.マーカンド
厩舎:大竹正博(美浦)
馬主:シルクレーシング
生産:レイクヴィラファーム
勝ち時計:1.39.4(良)
芝スタートでの行き脚は鈍かったが、ダートコースに入ってからポジションを上げ、好位の外めを追走。直線に入って先に抜け出すと、追ってきた2着馬とともに後続を突き離す走り。その2着馬の追い上げも抑えて、危なげなくデビュー勝ちを飾った。持込馬で父アメリカンファラオもなかなか掴みどころのない馬だが、この馬に関してはダート向きという判断で良さそう。脚元に多少不安があるようだが、素質は高そうだ。

5R 芝2000m
馬名:サトノパトリオット(牡)
父:レイデオロ
母:ティファニーズオナー
母父:ストリートクライ
騎手:北村宏司
厩舎:木村哲也(美浦)
馬主:里見治
生産:ノーザンファーム
勝ち時計:2.03.6(良)
少し外にヨレるスタートから、中団の外めを追走。前半1000mの通過が64秒8というスローペースの中、早めに動いて直線入り口では先団の外まで浮上。直線では先に抜け出したところにマークしていた2着馬が差を詰めてくるが、最後まで並ばせることなく半馬身差で押し切った。粗削りな部分は随所に見られたが、早めに動きながらもラスト2F目で10秒9をマーク。追い切りでもまだ強く追えていない状態で、芯が入ってくれば上でも十分通用の器。

【京都】
4R ダ1200m
馬名:キアニーナ(牝)
父:テイクチャージインディ
母:カーペソリス
母父:カーペディエム
騎手:C.ルメール
厩舎:宮田敬介(美浦)
馬主:吉田和美
生産:ウインスターファーム(米)
勝ち時計:1.13.0(良)
最内枠からハナを主張した馬を行かせて、スッと2番手を確保。いつでも抜け出せるような手ごたえで残り200mで先頭に立つと、追い上げてきた2着馬を半馬身抑えて勝利した。抜け出してソラを使うような面を見せたぶん詰め寄られたが、内容的には快勝。雄大な馬格の外国産馬で、今後の進路選択を含めて楽しみな馬が現れた。

5R 芝1800m
馬名:キングメーカー(牡)
父:スワーヴリチャード
母:プレリュードフィズ
母父:キングカメハメハ
騎手:C.ルメール
厩舎:須貝尚介
馬主:NICKS
生産:杵臼牧場
勝ち時計:1.49.1(良)
アオり気味のスタートながら、行き脚がついて前へ。2頭並走の外で進んでいたが、坂の下りで単独先頭へと立つ形。直線では外から2着馬、内から3着馬が追い上げてくるも、それらを振り切って勝利。この馬が先頭に立った残り4Fからは、11.9-11.7-11.2-11.0という綺麗な加速ラップを自ら刻んだ。先頭にいる馬に33秒台の上がりを使われては、後続は手も足も出せず。前半が遅かったぶん時計は平凡も、能力の高さが窺える勝利で、来年が楽しみな存在だ。

【福島】
5R 芝1800m
馬名:ウインファヴォリ(牡)
父:リオンディーズ
母:ウインファビラス
母父:ステイゴールド
騎手:H.ドイル
厩舎:栗田徹(美浦)
馬主:ウイン
生産:コスモヴューファーム
勝ち時計:1.50.5(良)
外の馬と接触するようなスタートだったが、スッと前に出ていって3番手の外を確保。早めに逃げ馬が脱落したことで押し出されるような形で4角手前では先頭。4角で外に膨れて3着馬と接触するも、立て直して押し切った。スタートと4角で外の馬に接触しており、決して褒められる勝利ではなかったが、母は阪神JF2着馬のウインファビラスという、馬主ゆかりの良血馬。まずは気性面の課題をクリアしたい。

【了】

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