実際はどうなの?目黒蓮・高杉真宙が演じる『ザ・ロイヤルファミリー』の役柄を解説。『サラブレッド大辞典』で分かるリアル

競馬界の奥深さと、人と馬が織りなす情熱を描いたドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS系・日曜劇場)が大きな注目を集めている。本作は本日14日、21時からの放送で最終回を迎えるが、その翌週12月19日には、競馬への理解を一段と深める一冊『サラブレッド大辞典』(株式会社カンゼン刊)が発売される。
本稿では、『ザ・ロイヤルファミリー』で目黒蓮や高杉真宙が演じる馬主や騎手などの役柄に注目し、それぞれが競馬界において実際にはどのような立場にあたるのかを、『サラブレッド大辞典』の知見を交えて解説していく。[1/3ページ]
■書誌情報
書名:サラブレッド大辞典
編著:ウマフリ
定価:2,420円(本体2,200円+税)
判型:A5判
ページ数:224P
ISBNコード:978-4862557858
発売日:2025年12月19日
〇書籍は下記アマゾンリンクより予約・購入いただけます。
【『サラブレッド大辞典』】
『ザ・ロイヤルファミリー』の役柄を解説
1. 馬主(オーナー):夢を投資し、競馬の経済を支える
馬主は競走馬の所有者であり、その飼養管理にかかる費用(飼料代、調教費用、医療費など)を全面的に負担する。その対価として、レースで獲得した賞金の80%を受け取る立場にある。
【『ザ・ロイヤルファミリー』の登場する馬主】
• 山王耕造(佐藤浩市): ロイヤルヒューマン社の創業者・社長で馬主。彼は相馬眼が皆無だと言いつつも、「馬に出資するのではなく、信用できる人間に投資する」というポリシーを持ち、庭先取引を優先するスタイルで馬を購入する。
• 中条耕一(目黒蓮): 耕造の隠し子であり、劇中の語り部を務める。母譲りの優れた相馬眼と父譲りの競馬好きを持つ大学生だった。耕造の死後、ロイヤルファミリーの相続馬限定馬主となり、獲得賞金で馬を養うという目標を掲げる。
• 椎名善弘(沢村一樹): 大手人材派遣会社ソリューのCEO。G1レースに何度も勝利し、勝利に貪欲な有力馬主である。
• 椎名展之(中川大志): 椎名善弘の息子でベンチャー企業CEO。旧世代が築いた伝統や格式からの脱却を目論む「若手馬主の会」を発足する。
【サラブレッド大辞典による解説】
JRA(日本中央競馬会)やNAR(地方競馬全国協会)に馬主登録するためには、所得や資産に関する厳しい経済要件をクリアすることが必須であり、馬主であること自体がひとつのステータスとされる。
競走馬の主な入手手段には、生産者と直接交渉する「庭先取引」や、公設の市場(セリ)での購入、そして複数の人が共同で所有する「オーナーズクラブでの共有」などがある。



