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シンエンペラーが参戦する愛チャンピオンSってどんなレース? 昨年覇者のディープインパクト産駒も参戦

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昨年の愛チャンピンSを制したディープ産駒・オーギュストロダン(Getty Images)

9月14日(土)(日本時間)に発走予定となっているアイリッシュチャンピオンS。今年はシンエンペラーが出走を表明したことで、日本でも馬券が発売されることとなり、注目が集まっている。では、そもそもアイリッシュチャンピオンSとはどんなレースなのか? どんな馬が出走するのか? そのあたりをまとめてみた。

【レース概要】
発走予定時刻:9月14日(土)23時25分(日本時間)
開催競馬場:アイルランド・レパーズタウン競馬場
距離:芝左回り10ハロン(約2012m)
出走条件:3歳以上
1着賞金:72万5,000ユーロ(約1億1,600万円)

 アイリッシュチャンピオンSは1976年に創設され、今年で49回目の開催となる。過去の優勝馬には、シーザスターズやゴールデンホーンなど後の凱旋門賞馬も名を連ねており、凱旋門賞の重要なステップレースとなっている。

 日本馬の参戦も過去に一度だけあり、2019年にディアドラが出走した。しかし、直線で前が壁になり、脚を余す形で4着に終わり、悔しい結果となった。

 今年の主な出走予定馬には、ギヨームドルナノ賞勝ちのエコノミクス、英ダービー勝ちのオーギュストロダン、愛ダービー勝ちのロスアンゼルス、そして京都2歳S勝ちのシンエンペラーなどが名を連ねている。

 前売りのブックメーカーで1番人気の評価を受けているのは、イギリスの3歳牡馬エコノミクスである。デビュー戦こそ4着に敗れたが、2戦目から3連勝している。今回がG1初挑戦となり、実績面ではほかの上位人気馬に見劣りするが、ここ2戦の勝ちっぷりが圧巻だった。登録がなく、出走がかなわなかった英ダービーでも好勝負できていたと見られており、ここも勝利するようなら一躍世代のトップが見えてくるだろう。

 続く評価を受けているのが、アイルランドの4歳牡馬、ディープインパクト産駒のオーギュストロダンである。日本でもお馴染みの馬で、G1・6勝の実績は今回のメンバーでは断然トップだ。キングジョージやドバイシーマクラシックなど大敗も目立ち、安定感に欠ける印象はあるが、昨年のこのレースもキングジョージ10着からの巻き返しで勝利している。連覇達成の可能性も十分考えられる。

 オーギュストロダンと同じオブライエン厩舎が送り込む、アイルランドの3歳牡馬ロスアンゼルスも評価が高い。デビューから3連勝で挑んだ英ダービーで3着に敗れて連勝はストップしたが、続く愛ダービーを勝利した。世代トップクラスの力は証明済みで、もちろんここも有力馬の1頭となる。

 そして日本から挑戦するのが、3歳牡馬のシンエンペラーだ。G1勝ちこそないが、前走の日本ダービーでは不向きと思われた速い上がりの戦いで3着に食い込む走りを見せた。一戦ごとの上昇が著しく、夏を越えてさらなる成長が見込める。なにより全兄に凱旋門賞馬ソットサスのいる血統面は魅力で、欧州の芝でこそ能力全開の可能性も十分だ。

 今年のアイリッシュチャンピオンSは、少頭数ながら好メンバーが揃っており、既に日本での発売が決定された凱旋門賞に向けても、見逃せないレースとなっている。

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