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記憶に残る名馬がズラリ!? “サッカー少年”から“マラドーナの愛称”まで「サッカー関連馬名」5選

text by 中西友馬

世界的に人気の高いスポーツであるサッカー。そのため、サッカーに関連する馬名も数多く存在する。例えば、バンブーメモリーの活躍が有名なバンブー牧場生産馬には、「バンブーユベントス」や「バンブーリバプール」など、海外サッカーチームの名前がつけられたり、「バンブーキングペレ」や「バンブーデルピエロ」など、レジェンド選手の名前が数多くつけられている。今回は、このようなサッカー関連の馬名に注目。その中から、特に活躍を見せた5頭をピックアップして紹介する。

SoccerBoy
サッカーボーイ

①サッカーボーイ

父:ディクタス
母:ダイナサッシュ
母父:ノーザンテースト
性別:牡馬
生年月日:1985年4月28日
調教師:小野幸治(栗東)
馬主:(有)社台レースホース
戦績:11戦6勝 [6-0-2-3]
主な勝ち鞍:阪神3歳S(GⅠ)、マイルチャンピオンシップ(GⅠ)

 最初に取り上げるのは、ストレートに「サッカー少年」の名がつけられたサッカーボーイ。

 1987年の8月にデビューすると、新馬戦で9馬身差の圧勝。3戦目のもみじSでも10馬身差の圧勝を飾り、続く阪神3歳Sも8馬身差で勝利。その圧倒的な強さから、この当時「テンポイントの再来」と称されていた。しかし、4歳(現3歳)初戦の弥生賞から3連敗。特にダービーで1番人気に支持されながら15着に大敗したことから、陣営はサッカーボーイの適性距離はマイル〜中距離にあると考えるようになる。

 中京スポーツ杯4歳Sで皐月賞馬ヤエノムテキを下して勝利すると、古馬との初対戦となった函館記念でも、メリーナイスやシリウスシンボリといった歴代のダービー馬を一蹴して5馬身差の圧勝。勝ち時計の1分57秒8は、当時の日本レコードであった。

 その後は捻挫によって少し間隔があき、マイルCSへの出走となった。過去4回はいずれも古馬勢が勝利していたマイルCSだが、函館記念のパフォーマンスを受けて、サッカーボーイは単勝1番人気。そしてその期待に応える4馬身差の快勝で、G1・2勝目を飾ってみせた。

 サッカーボーイはその後、次走の有馬記念を最後に、脚部不安によって現役生活を引退。現役引退後は種牡馬としても活躍し、ナリタトップロード、ティコティコタック、ヒシミラクルと3頭のG1馬を輩出した。

 競走馬として活躍した期間は短かったが、中京スポーツ杯4歳S以外の5勝はすべて4馬身差以上の圧勝。多少の脆さはあっても、勝つときは圧倒的な力を見せつける、そんな馬であった。

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