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7位 メイセイオペラ(4億9,863万円)

Meisei Opera
第16回フェブラリーSを制した時のメイセイオペラ

性別:牡馬
所属:佐々木修一(水沢)
戦績:35戦23勝 [23-2-2-8]
主な勝ち鞍:フェブラリーS(GI)、南部杯(JpnI)、帝王賞(JpnI)

 岩手でデビューしたメイセイオペラが本格化したのは、2歳の暮れだった。それまで勝ち切れないレースが続いていたが、11月の世代限定戦で初勝利を挙げると、そこから破竹の連勝街道を突き進む。東北地区の3歳交流重賞を総なめにし、世代の頂点に立つと、暮れの桐花賞も制し、わずか3歳にして東北競馬の頂点に君臨した。

 そして1998年、メイセイオペラは南関東のアブクマポーロと出会い、地方競馬史に残る激闘を繰り広げることとなる。アブクマポーロが川崎記念に挑んだ5歳の冬、メイセイオペラは中央のフェブラリーSに出走。ここまでの実績が評価され、2番人気に支持された同馬は、その期待に応え、府中の直線を先頭で駆け抜けた。まさに前例のない快挙だった。2025年1月現在、地方所属のまま中央G1を制した馬は、メイセイオペラただ一頭である。この勝利によって獲得賞金は3億4500万円に到達し、当時の地方馬として歴代3位の記録を樹立した。

 フェブラリーS制覇後も、地元岩手や交流重賞で活躍を続けたメイセイオペラが生涯で獲得した賞金は、4億9863万円に及ぶ。南関東以外の地方馬としては、歴代最高の賞金額を記録した。そんな“奥羽の怪物”は、引退後、種牡馬として活動した韓国で息を引き取った。星となったメイセイオペラは、空から岩手競馬の未来を見守り、新たな主役の誕生を待っていることだろう。

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