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Horlicks
第9回ジャパンカップを制したときのホーリックス(写真奥)

②1989年(勝ち馬ホーリックス)

 カツラギエースが勝利した翌年となる1985年のジャパンカップ。前年3着だったシンボリルドルフが勝利し、2着に初芝のロッキータイガーが激走。初の日本馬ワンツーを決め、外国馬相手でも互角以上に戦える姿を見せたが、その後は外国馬が3連勝。

 そんな中迎えたのが、1989年のジャパンカップであった。この年の1番人気はスーパークリーク。前年の菊花賞でG1初制覇を果たすと、休養明けとなった京都大賞典天皇賞(秋)を連勝。3つ目のG1タイトルを目指して、ジャパンカップに出走していた。

 2番人気はオグリキャップ。前年のジャパンカップではベイザバトラーの3着に敗れたが、直後の有馬記念でG1初制覇。先述した天皇賞(秋)ではスーパークリークにクビ差惜敗の2着となったが、中2週でマイルCSを勝利。まさかの連闘でジャパンカップに出走していた。

 レースは、内枠からホーリックスが好スタートを決めるが、それを交わしてイブンベイがハナを切る。ホークスターが2番手、ホーリックスが3番手につけ、その後ろでスーパークリークとオグリキャップは並ぶように追走する形となっていた。

 前半1000mの通過は58秒5というハイペースで進み、馬群はかなり縦長の隊列。3〜4角で前は多少凝縮したものの、イブンベイが先頭をキープして4角を回り、最後の直線へと向かう。

 直線に入ると、逃げるイブンベイに並びかけるホークスター、その間を突いたホーリックスの3頭による追い比べ。その争いから抜け出したホーリックスを目がけて、外からオグリキャップが伸びてくる。

 最内で粘り込みを図るホーリックスと、それを離れた外から追い詰めるオグリキャップ。残り200mから続いた2頭による争いは、クビ差しのいだホーリックスが勝利。オグリキャップから3馬身離れた3着には、前年覇者のベイザバトラーが入った。

 勝ったホーリックスは、2分22秒2という、芝2400mの世界レコードタイムで優勝。北半球の馬として初のジャパンカップ制覇を果たし、外国馬の勝利も4年連続となった。その後1992年にトウカイテイオーが勝利するまで、外国馬によるジャパンカップ制覇は6年連続で続いた。

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