
同じ騎手がデビューから引退までずっとお手馬として騎乗するという馬もいれば、現役生活の中でさまざまな騎手が騎乗するという馬も存在する。ということで今回は、さまざまな騎手が騎乗して結果を残した名馬をピックアップ。その中でも、特に印象的な5頭を順に紹介していく。[5/5ページ]
⑤パンサラッサ
■8人(坂井瑠星、池添謙一、松山弘平、三浦皇成、藤岡佑介、戸崎圭太、菱田裕二、吉田豊)
最後に紹介するのは、パンサラッサ。この馬も大きく捉えれば、キタサンブラックと同じパターンの馬。5歳以降は引退まで9戦連続で吉田豊騎手が騎乗しているのだが、2〜4歳時は一度だけ騎乗した吉田豊騎手を除いても、7人の騎手が騎乗。キャリアを通じて8人の騎手が騎乗し、うち4人の騎手で勝利を挙げている。
この馬の場合は重賞初制覇が4歳秋であり、条件戦を走っていた時期が長かった。その期間に主戦騎手が定まっていなかった印象で、さまざまな騎手が手綱を執っていた。
最多騎乗は、パンサラッサのキャリア27戦のうち10戦で手綱を執った吉田豊騎手ではあるが、矢作厩舎所属の坂井瑠星騎手も8戦で騎乗しており、イメージ以上に肉薄している。
ちょうど本格化した5歳以降に主戦騎手となったのが吉田豊騎手であり、パンサラッサ=吉田豊騎手のイメージが定着したためであろう。栗東の矢作厩舎×美浦の吉田豊騎手という組み合わせながら、ゴールドシップの内田博幸騎手や横山典弘騎手と同じように、今となっては違和感のない組み合わせ。
ドバイターフでのロードノースとの同着優勝、天皇賞(秋)でイクイノックスを苦しめた大逃げ、世界最高賞金のサウジカップ逃げ切り勝ちなど、パンサラッサの印象深いレースは数多くある。
その全てで吉田豊騎手が手綱を執っており、特にドバイターフのレース後に、同着優勝であったデットーリ騎手と肩を組んで記念撮影をしていたのは、非常に印象的であった。
今回紹介した5頭でも分かるように、数多くの騎手が騎乗した馬であっても、さまざまなパターンが存在する。
一般的には、テン乗りでも問題ない素直な馬が多いイメージだが、例えばゴールドシップのようなパターンもあるというのが面白い。
現役馬で言うと、2025年皐月賞馬のミュージアムマイルが、さまざまな騎手が騎乗する馬の代表的な存在となりそうである。
【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。
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