
東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は12月20、21日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。[2/3ページ]
12月13、14日の2歳戦レビュー評価一覧
◆プラウディッツ
12月20日 新馬 中山芝2000m 1着
評価:★★★★
騎手:ルメール
厩舎:美浦・田中博康
父:キタサンブラック
母:プリンセスノーア
母の父:Not This Time
《短評》
大外枠から五分のスタート。序盤はやや進みが悪く、鞍上の手が動き続けていた。3角あたりでようやくエンジンがかかって前との差を詰めていき、4角も外々を回りながら直線は軽々と差し切って見せた。
前後半62.6-59.2のスローペース、やや内有利のトラックバイアスに反する立ち回り、そしてラスト11.8-11.4の加速ラップを差し切った点など、着差0.3秒以上に中身の濃い勝ち方ができた。距離はもっとあっていい。オークス戦線で楽しみが持てる。
◆バステール
12月20日 未勝利 阪神芝2000m 1着
評価:★★★★
騎手:C.デムーロ
厩舎:栗東・斉藤崇史
父:キタサンブラック
母:マンビア
母の父:Aldebaran
《短評》
出遅れてその後の行き脚ももうひとつ。押して中団の外目に取り付いた。4角は外を回さずにやり過ごし、直線は鋭く伸びて差し切り勝ち。2着に1.3/4馬身差をつけた。
勝ち時計2:00.7は当コースの2歳戦としては9位タイの記録だが、この日はメインの1200m戦でも1:07.3が出るなど馬場も相応に速かった。
それよりも、スローからの3F戦で2~4着いずれも前残りの決着に1頭だけ差してきた点を評価したい。発馬の課題が改善されてくればOPでも戦える素材だろう。



