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2008年東京大賞典を制した時のカネヒキリ
2008年東京大賞典を制した時のカネヒキリ

中央競馬では有馬記念が年末の風物詩として親しまれているが、地方競馬では東京大賞典が同じ位置づけにある。日本競馬におけるその年最後のG1競走として、多くのファンが注目する一戦だ。だが、有馬記念に比べると東京大賞典は堅い決着になりやすい。そこで今回は、同競走での3連単低配当をランキング形式で振り返る。[2/5ページ]

【第4位】2008年 1450円

■1着カネヒキリ→2着ヴァーミリアン→3着サクセスブロッケン

 2008年のダート界は、まさに群雄割拠と言える時代だった。2007年の川崎記念で初タイトルを手にしてから日本でのG1級競走において出走機会6連勝の記録を伸ばし続けるヴァーミリアンがこの時代の大将格であったが、その彼に挑む挑戦者は多数。

 JBCクラシックでコンマ1秒差まで迫ったサクセスブロッケンや、アメリカで重賞勝利を飾ったカジノドライヴなどの新世代に加え、屈腱炎からの復帰2戦目で見事にジャパンカップダートを制したカネヒキリも完全復活を印象づけていた。

 さらに船橋のフリオーソが帝王賞を勝ち、大井デビューのボンネビルレコードは同年のかしわ記念でG1級競走2勝目を挙げるなど、地方出身の馬たちも大活躍。各ダートグレード競走は、出走するたびに誰が勝ってもおかしくない状態だったと言っていいだろう。

 そんな年の東京大賞典、出走馬10頭のうち6頭がG1級競走の勝利経験があるという豪華な顔ぶれとなったが、意外にもオッズ構成はヴァーミリアン、カネヒキリ、サクセスブロッケンの3頭が上から順に一桁台の人気を分け合い、4番人気以下は10倍台以上という倍率に。

 フリオーソ、ボンネビルレコード、ブルーコンコルドといったタイトルホースたちは近走、彼らとの直接対決で大きな差を付けられているのもあってかやや差がついていた。

 レースは大井の上り馬ブルーホークが先手を取り、ゆったりとしたペースでレースは進む。ピッチが上がったのは残り800mからで、最終コーナーでは先団につけた上位人気3頭がブルーホークを目がけて進出。残り200mでは実況の及川サトル氏が放った「3頭ともみんな頑張れ頑張れ!」のセリフと共に彼らが抜け出しての叩き合いに。

 残り100mでサクセスブロッケンはやや置かれたが、カネヒキリとヴァーミリアンの競り合いはゴールまで続き、最後はカネヒキリがもう1度グイッと伸びて勝利。前走のジャパンカップダートで見せた末脚と同じような伸び方で、G1級競走2連勝を飾った。

 上位勢3頭での決着となりながら、3連単の配当は1450円。この組み合わせ自体は4番人気だったことからも、おそらくフリオーソやボンネビルレコードなどを入れた買い目もかなり購入されていたのだろう。

 人気馬同士の固い決着ながら3連単を当てるのは難しかったとも読み取れる結果は、この時代のダート界の混沌を象徴しているようにも映る。

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