これは何のランキング?ディープ&オルフェが圏外…1位は伝説の名馬!そんな『有馬記念5傑』とは?

いよいよ2025年のフィナーレ、有馬記念が近づいてきた。今年はファン投票で歴代最多の得票数を獲得したレガレイラが、レースでも1番人気をうかがうことになりそうだ。
普段は競馬をしなくても、有馬記念だけは応援馬券を買うという人も多いのではないだろうか。そんな“ライト層”にオススメなのがやはり単勝馬券。勝てば的中という分かりやすい券種で、今年は1番人気の馬でも2~3倍の払い戻しが期待できるだろう。
そこで今回は、1990年以降の過去35回の有馬記念において、単勝馬券に投じられた票数をランキング化。ファンの思いを託された上位5頭を紹介していきたい。[1/5ページ]
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第5位 2017年キタサンブラック
1152万4486票=11億5244万8600円
2024年の有馬記念で1番人気に推されたアーバンシック(1148万9409票=6位)を抑えて5位にランクインしたのは、2017年のキタサンブラックだ。
キタサンブラックにとって、この年の有馬記念は引退レースでもあった。手綱を取ったのは他でもない武豊騎手だ。すでにG1を6勝していたスターホースは、レジェンドを背に単勝オッズ1.9倍の断然1番人気に支持されていた。
人気で続いたのは3歳牡馬のスワーヴリチャード。M.デムーロ騎手を背にアルゼンチン共和国杯を完勝し、日本ダービー2着の悔しさを晴らすべく、グランプリに歩を進めていた。
3番人気は同年のジャパンCでキタサンブラックを破り、G1初制覇を遂げたシュヴァルグラン。こちらはオーストラリアの剛腕、H.ボウマン騎手とのコンビでG1・2連勝を狙っていた。
5歳のキタサンブラックはそれまで有馬記念には縁がなかった。3歳時は伏兵ゴールドアクターの3着、4歳で迎えた前年はゴール前でサトノダイヤモンドに交わされて惜しい2着に惜敗。“3度目の正直”で臨んだのが、最後の有馬記念だった。
1枠2番の絶好枠から好発を決めたキタサンブラックは、大方の予想通りハナを切り、1000m通過61秒台のスローペースに落とし込む。
レース半ばに“1ハロン13秒台”を2度刻む鞍上の好アシストを受けると、3コーナー付近からロングスパートを開始した。
勝負どころの3~4コーナーで後続勢が必死に追いかけようとするが、武騎手の手応えは楽なまま。そして4コーナーを悠々と先頭で迎えると、あとは最強コンビの独壇場だった。
好位を進んでいたクイーンズリングが直線でしぶとく脚を伸ばしたが、キタサンブラックはその追撃を1馬身半差でしのぎ切り、鞍上は右手でガッツポーズ。
「このような名馬に巡り合えて、騎手として僕も幸せでした」
最高のパートナーに惜別の言葉をかけられたキタサンブラックは有終の美を飾り、ターフに別れを告げた。



