
東京大学卒の競馬ライター・鈴木ユウヤが、来年のクラシックを見据えて2歳の有望株を発掘していく連載。今回は12月13、14日に出走した2歳馬のうち、内容がよかった馬、話題になった馬をピックアップ。歴代のタイムやラップとも比較しながら評価する。[3/3ページ]
12月13、14日の2歳戦レビュー
◆ヨカオウ
12月13日 未勝利 阪神芝2000m 1着
評価:★★★
騎手:岩田康誠
厩舎:栗東・谷潔
父:キズナ
母:ヨカヨカ
母の父:スクワートルスクワート
《短評》
「九州産馬の星」ヨカヨカの初仔。スタートから岩田康騎手が先行意思を見せてハナを取り切ると、1コーナーからはペースを落として息を入れる。そのまま余力十分に直線へ向き、上がり最速で後続を3馬身突き放した。
内有利なトラックバイアスの恩恵を存分に受けたことは考慮すべきだが、このメンバーでは完勝と言っていい内容。ペース差があるとはいえ、勝ち時計も同日エリカ賞より1.0秒速かった。使うたびに進境が見られる。順調に伸びていけば上のクラスでも戦えそうだ。
◆テーオーアルアイン
12月14日 未勝利 阪神芝1800m 1着
評価:★★★
騎手:松山弘平
厩舎:栗東・奥村豊
父:アルアイン
母:シードラゴン
母の父:Siyouni
《短評》
好スタートからそのまま逃げられそうだったが、主張してきた馬に譲って外の2番手。ただその逃げ馬が3角で早々と後退したため、レース途中からハナに立った。直線半ばまでに他馬を完全に振り切り、最後は若干鈍るも既にセーフティーリード。2馬身半差で勝利した。
勝ち時計1:46.4は速いが、同日メイン・阪神JFでも1:32.6と時計は出る馬場で、こちらはペースも速かったので数字そのものは過信したくない。実際ラスト1Fは12.6と失速していた。差しに回すより、スピードを生かして後続にも脚を使わせる戦法が合うと分かったのは収穫だろう。
◆ページターナー
12月14日 新馬 阪神芝2000m 1着
評価:★★★
騎手:川田将雅
厩舎:栗東・中内田充正
父:エピファネイア
母:コールバック
母の父:Street Sense
《短評》
発馬は遅めで、二歩目以降のダッシュもつかず後方から。スローペースを悟ってか向正面で先団から3~4馬身の圏内まで浮上し、3~4角でも早めに前をつついていった。その好騎乗もあって最後は2着馬との追い比べをクビ差制した。
勝ち時計2:03.8はこの日の馬場からすれば平凡。ただ、ラスト11.6-11.5の加速ラップではあった。昇級して即通用するかは疑問符だが、素質の一端は感じるデビュー戦だった。
【了】
(文●鈴木ユウヤ)
<プロフィール>
鈴木ユウヤ(@ysuzuki_keiba)
東京大学卒業後、編集者を経てライターとして独立。中央競馬と南関東競馬をとことん楽しむために日夜研究し、Xなどで発信している。「ワイド1点買い」の使い手。2024年の中央GⅠで回収率130%を達成。
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