HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » “伝家の宝刀”MI値の詳細解説と実践的な活用法【玉嶋に聞く④】 » ページ 3

距離体系の壁を理解する

 玉嶋は、これまでの指標では、日本競馬において「『2000mが最もハイレベル』を表現できていないシーンが少なくありませんでした」と話します。
MI値の算出においては、日本競馬において2000mが最高峰であることを強調し、その考えを反映させています。

 具体的には「本書では日本競馬の最高峰である2000mをピラミッドの頂点として、そこから遠ざかるカテゴリーの『MI値』を低減することとしました」と玉嶋氏は説明します。

 例えば、G1レースの場合、次のような差が付けられています。
– 天皇賞秋、ジャパンカップ、有馬記念:90pt以上
– マイルG1(安田記念など):85pt
– スプリントG1:80pt台前半

 この考え方により、異なる距離カテゴリー間でも、MI値をそのまま比較できるようになっています。

<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

▼競馬の教科書シリーズ▼
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