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【歴代G1勝利数ランキング・騎手編】最多勝ジョッキーは誰?やはり1位は競馬界不動のレジェンド…

text by TOM
岩田康誠騎手
岩田康誠騎手

中央競馬のG1競走は、2025年時点で年間わずか24レースしか行われない。その希少さゆえにホースマンなら誰もが憧れる舞台となる。本記事では、1984年のグレード制導入以降に、JRAのG1タイトルを手にした騎手について、勝利数トップ10をランキング形式で振り返る。[1/10ページ]

第10位 岩田康誠(25勝)

 地方競馬から史上初めてJRAへの移籍が叶い、G1全22回の勝利数を誇った笠松の天才・安藤勝己。その安藤騎手を3勝上回る25勝を挙げた、岩田康誠騎手がトップ10入りを果たした。

 こちらも地方の兵庫競馬出身。当地で腕を磨き、不動の地位を築き上げ、鳴り物入りで中央入りした異端の名騎手だ。

 2025年12月11日終了時点でもリーディング争いで24位につけている岩田騎手。51歳となった今でも持ち前の騎乗センスに衰えはない。

 岩田騎手は、地方競馬所属時代から度々JRAに参戦。初G1制覇は、8番人気のデルタブルースを菊花賞馬に導いた2004年10月だった。

 それから2年後の06年に晴れてJRA騎手へ成り上がると、この年は126勝を挙げ、いきなりリーディング3位に入る活躍をみせた。

 JRAジョッキーとして最初にG1勝ちを収めたのは2007年。アドマイヤムーンとのコンビで春には宝塚記念を、秋はジャパンカップを制すこととなる。

 08年には乗り替わりでウオッカに騎乗し、安田記念を好位抜け出しで優勝に導き、ダービーVの偉業後から不振に喘いでいた女傑を蘇らせた。

 10年には皐月賞で、最有力馬のヴィクトワールピサに急遽の代打騎乗。相当なプレッシャーを跳ね除けて優勝に導き、重責を果たした。

 そんな強心臓の岩田騎手といえば、日本が誇るスプリント王・ロードカナロアとのコンビでJRA・G1を4勝したインパクトが際立つ。

 12、13年のスプリンターズS、13年には高松宮記念、距離不安の壁を突き破って安田記念を制覇。そのほか、このランキングの勝利数にはカウントされないが香港スプリント連覇の偉業も成し遂げた。

 また、12年には歴史的名牝となる三冠牝馬のジェンティルドンナとのコンビで桜花賞、秋華賞Vの手綱をとった。

 圧巻だったのが次戦のジャパンカップ。前年の牡馬三冠を獲得したオルフェーヴルとの激闘を、ハナ差で下したのだ。

 さらにこの年は、ディープブリランテを駆って日本ダービー初制覇を果たし、ダービージョッキーの称号も得るなど、自身にとってG1・6勝のハイライトシーズンとなった。

 18年にレインボーラインで天皇賞(春)を制して以来、G1勝ちから遠ざかってはいる。

 しかし、今年の秋華賞では、14年に自身の手綱でオークス馬となったヌーヴォレコルトの娘、セナスタイルに騎乗し単勝3番人気で5着に入るなど、まだまだ大舞台での巧みな手綱さばきから目が離せそうにない。

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