
年末の風物詩・有馬記念。名馬たちの激闘に注目が集まる一方で、馬券面でも大きな盛り上がりを見せる。普段は3連単をあまり買わない人でも、有馬記念は一攫千金を狙って購入することが多いだろう。実際、2024年の日本ダービーの3連単売上が約109億円だったのに対し、有馬記念は約192億円に達した。
今回は2004年に3連単が発売されて以降、有馬記念で記録された高配当の上位5つを紹介する。[3/5ページ]
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第3位 2024年 19万6520円
着順:1着レガレイラ(5番人気)→シャフリヤール(10番人気)→3着ダノンデサイル(2番人気)
この年は、天皇賞(秋)、ジャパンカップを連勝し、ラストランとなる有馬記念で史上3頭目の秋古馬三冠の達成を狙っていたドウデュースに大きな期待が寄せられていた。
戦前の評価は抜けており、2004年のゼンノロブロイ以来20年ぶりの偉業達成を願う人も多かった。
しかし、枠順抽選後、ドウデュースは歩様に違和感が見られて出走取消。一強ムードだった有馬記念は、一転して混戦ムードに変わった。
馬券発売の開始直後から同年の菊花賞馬アーバンシックが1番人気、ダービー馬ダノンデサイルが2番人気で2強を形成する様相となった
やや離れた3番人気に大阪杯を勝利したベラジオオペラ。4番人気以下は10倍以上という分布で、雰囲気ほど割れたオッズ構成にはならなかった。
レースはスタートからアーバンシックが出遅れ、ここまで逃げたことのないダノンデサイルが先手を取る波乱の立ち上がり。
前半は緩い流れで進んでいたが、残り1000mからダノンデサイルが加速し、一気にピッチが上がる消耗戦となった。
そんな中、4コーナーでスムーズに先行馬群に取りついたのがレガレイラとシャフリヤールで、直線は2頭の熾烈な叩き合いに。坂を上り切ってからもお互い一歩も譲らず、最後は首の上げ下げでゴールイン。
写真判定の結果はわずかにレガレイラの鼻先が前に出ており、レース史上64年ぶりとなる3歳牝馬の有馬記念勝利を飾った。
1着のレガレイラは5番人気だったが、2着のシャフリヤールは10番人気と低評価。前年の有馬記念でも8番人気ながら4着に好走していた。
シャフリヤールは同年のドバイで2着、アメリカのブリーダーズカップで3着になるなどワールドワイドな活躍を見せながらこの人気だったのは、我々ファンによる「有馬記念の8枠16番は不利」という先入観もあっただろう。
だがこの前年もスターズオンアースが大外枠から2着に好走しているため、その定説もやや薄れてきそうだ。今後の有馬記念でも8枠に実力馬と名手がコンビを組んで入枠していたら要注意となるかもしれない。



