【クロフネ産駒獲得賞金トップテン】 日本競馬史上最強の“二刀流ホース”の産駒で、最も稼いだのは…?
2001年、外国産馬として史上初めて日本ダービーに出走したクロフネは、日本競馬史上最強のダート馬とも称された。種牡馬としても大活躍し、19年連続JRA重賞勝利を挙げる歴代1位タイ記録を樹立。多くの産駒にポテンシャルが受け継がれた。本稿では、クロフネ産駒の中で獲得賞金額が高い馬を、ランキング形式で紹介する。
10位 フサイチリシャール (2億8,116万5200円)
性別:牡馬
戦績:24戦5勝[ 5-3-0-16 ]
主な勝ち鞍:05年朝日杯FS(G2)、05年東京スポーツ杯(G2)、06年阪神C (G2)
最優秀2歳牡馬に選ばれるなど、父クロフネに初めての重賞とG1をプレゼントした初年度産駒の”長男”フサイチリシャールが、第10位にランク入りした。
セレクトセールでは1億円(税込)を超える値がついたクロフネの長男は、2005年9月のデビュー戦こそ4着に敗れたが、2戦目の未勝利戦で初勝利を挙げると、続くオープン戦を勝利。3戦目の東京スポーツ杯2歳Sでは、得意の逃げ切りで3連勝。クロフネ産駒初のJRA重賞制覇を飾った。また、クロフネ産駒の重賞勝利はこの勝利から、2023年ママコチャがスプリンターズSを制するまで19年続き、この記録は歴代1位タイとなる。
朝日杯FSでは2番手追走から残り400mで先頭に立つとそのまま押し切り4連勝。クロフネ産駒初のG1勝利を挙げた。この勝利が評価されJRA賞最優秀2歳牡馬に選出。2歳時は約1.2億円を獲得した。
年が明けた3歳。共同通信杯、スプリングSを共に2着に入り、父クロフネが果たせたかったクラシック制覇を期待されたが皐月賞、日本ダービーといずれも5着、8着と精彩を欠いた。夏の休養を経て、秋には父が得意としたダート戦にも出走したが5着、13着と大敗して、以降は短距離路線に転じたフサイチリシャールは12月、この年創設された阪神カップに出走。2歳王者の意地を見せて、約1年ぶりの勝利を挙げた。3歳シーズンの勝利はこの1勝のみで、獲得賞金は約1.3円だった。
4歳になったフサイチリシャールは、ドバイ遠征後、秋のスワンSで2着にはなったが、それ以降は低迷。この年はドバイでの賞金を合わせて、約3000万円の獲得だった。翌年の高松宮記念では、一時先頭に立つなど2歳時の輝きを見せたが、7着に敗退。クロフネの長男は総額2.8億円を稼いだ。