2位:2006年ディープインパクト(タイム:3分13秒4 天候:晴 馬場:良)
第2位は、2006年ディープインパクトが記録した3分13秒4だった。
2006年に勝ったディープインパクトは、言わずと知れた2005年の無敗の3冠馬だが、暮れの有馬記念で初黒星を喫した。仕切り直しのG1となった天皇賞(春)で、マヤノトップガンが1997年にマークしたレコードを1秒も縮めるタイムで、G1・4勝目を挙げた。
例によって単勝オッズは1.1倍の断然人気で、単勝支持率は73.5%と、天皇賞(春)史上最高の数字となった。
ディープインパクトは、スタートでは立ち遅れ、17頭中の16番目と後方2番手から進めることとなった。最初の1000mを60秒3で通過すると、1周目のスタンド前、1コーナーを回りディープインパクトはまだ、後方2番手に位置するが、2周目の向正面でややポジションを上げて、後方4番手につける。そして、ここからが圧巻の走りだった。
3コーナー手前、ディープインパクトは外から一気に前に進出すると、坂を下り切った残り600m地点で、あっという間に先頭に立ってしまう。早過ぎるかと思われたが、直線に入ってもその脚は止まらず、後続に1、2馬身ほどの差をつけて、先頭を走った。最後は上がり33秒5の脚を使い、代名詞の空を飛ぶような走りで、内ラチ沿いを駆け抜けて、1着でゴール。
マヤノトップガンのレコードを1秒も縮める、3分13秒4のタイムで、有馬記念の悪夢を払拭する圧勝劇をみせ、菊花賞以来のG1・4勝目を手に入れた。