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Generation_2022
2022年クラシック世代

⑤2022年クラシック世代

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■GⅠ勝利数(暫定) 中央26勝、地方6勝、海外1勝 合計32勝
■主な活躍馬
イクイノックス(天皇賞・秋連覇、有馬記念、ドバイシーマC、宝塚記念、ジャパンC)
ドウデュース(朝日杯FS、東京優駿、有馬記念、天皇賞・秋、ジャパンC)
スターズオンアース(桜花賞、優駿牝馬)
ジャスティンパレス(天皇賞・春)
ナミュール(マイルCS)
スタニングローズ(秋華賞、エリザベス女王杯)
ママコチャ(スプリンターズS)
マッドクール(高松宮記念)
アスクビクターモア(年菊花賞)
ウィルソンテソーロ(JBCクラシック)
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 最後に取り上げるのは、いまだ現役馬も多数存在する2022年クラシック組。暫定的な評価にはなるものの、現時点でも最強世代に含めるに十分値すると判断し、選出となった。

 2歳時に頭角を現したのは、3戦3勝で朝日杯FSを制したドウデュース。弥生賞でアスクビクターモアに敗れて連勝は3でストップしたが、皐月賞でも1番人気に支持された。しかし、後方から上がり最速の脚で追い込むも3着に敗れた。

 この皐月賞でドウデュースに先着したのが、勝ち馬ジオグリフと2着馬イクイノックス。続く日本ダービーは、皐月賞4着のダノンベルーガを加えた4強が上位人気を占めた一戦となった。そのレースを制したのはドウデュース。見事に皐月賞のリベンジを果たし、第89代ダービー馬の座を手中に収めた。

 その4強が揃って不在となった3冠目の菊花賞では、ダービーで4強の間に割って入り3着となったアスクビクターモアがG1初制覇。さらなる活躍が期待されたが、4歳夏に熱中症で早逝してしまったのは残念でならない。

 ダービーを制したドウデュースはその後、凱旋門賞に向けてフランス遠征を敢行。帰国後は、G1でなかなか結果が出ない日々を過ごすこととなった。

 その間に無双したのが、皐月賞とダービーともに2着に敗れていたイクイノックス。3歳秋は菊花賞ではなく天皇賞(秋)に向かうと、初対戦の古馬勢を撃破してG1初制覇。

 そこからG1を6連勝して、一気に世界ランクトップに君臨した。4歳秋の天皇賞(秋)とジャパンCでは、かつてのライバル・ドウデュースを一蹴し、まったく底を見せぬまま、風のように現役を引退してしまった。

 フランス遠征後、G1では不振に陥っていたドウデュースだったが、イクイノックス引退後の有馬記念で2冠牝馬スターズオンアースと同期ワンツーを決め、復活勝利を挙げる。

 さらに翌年は、天皇賞(秋)とジャパンCで連勝を果たした。引退レースとなるはずだった有馬記念は出走取消の憂き目を見たが、ダービーを含めてG1・5勝は大変立派な戦績である。

 ドウデュース、イクイノックスとともにダービーで4強を形成していた、ジオグリフとダノンベルーガはいまだ現役。ともに近走はなかなか結果が出ていないが、復活の走りに期待したい。

 最強世代論争は、前後の世代に強い馬がいると、古馬になってからなかなか活躍できないのはイメージが湧くだろう。そのため、最強と呼ばれる世代はある程度バラける傾向が見られる。

 今回取り上げた5つの世代以外にも、「この世代こそ最強世代だと思う」や、「この世代に思い入れがある」などの意見があれば、Xにてリプライをいただければ幸いである。

【了】

(文●中西友馬

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