HOME » コラム » 競馬の基礎知識 » 【芦毛馬獲得賞金トップテン】「芦毛馬は走らない」。常識を覆した名馬たちの中で最も賞金を稼いだのは? » ページ 7
OguriCap
第35回有馬記念を制した時のオグリキャップ

4位 オグリキャップ(9億1,251万)

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性別:牡馬
戦績:32戦22勝 [22-6-1-3]
主な勝ち鞍:1988,1990年有馬記念(G1)、89年安田記念(G1)、89年マイルCS(G1)
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 日本競馬史上、最も有名な競走馬といえば、オグリキャップといっても過言ではないだろう。国内競馬の賞金体系が現在より低めに設定されていた時代ながら、総獲9億円以上を稼ぎ出し、第4位にランクインした。

 1985年に生まれたオグリキャップは、平成初期の競馬界に一大ムーブメントを巻き起こし、1970年代のハイセイコー以来となる第2次競馬ブームを牽引した存在である。

 地方競馬の小さな競馬場、笠松で連戦連勝の快進撃を続けたオグリキャップは、3歳はじめに中央競馬移籍。移籍するまでは12戦10勝の成績を残し、総獲得賞金は約2000万円を手に入れた。

 芝に舞台が変わってもJRA重賞6連勝とスター街道を驀進。G1では有馬記念を勝利し、移籍後初年度だけで約4億円を獲得した。

 同時期に活躍した、ひとつ上の芦毛の先輩タマモクロスや同期のイナリワやスーパークリークらと繰り広げたハイレベルな戦いは、常に名勝負を生み出し、人々の胸を熱くした。オグリキャップの活躍は、競馬という競技をスポーツとしての地位に押し上げ、エンターテイメントとしても広く認知されるきっかけとなった。

 現役時代の後期は、負けることも多くなったが、ラストランの有馬記念では奇跡の復活劇となった。当時デビュー4年目だった若手の天才騎手・武豊とコンビを組み、見事に有終の美を飾った。この漫画のような活躍ぶりで、鞍上の武豊とともにアイドルホースとして日本競馬のアイコン的な存在となり、現在まで語り継がれている。

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