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OmegaPerfume
第65回東京大賞典を制した時のオメガパフューム

6位 オメガパフューム(7億5,207万円)

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性別:牡馬
戦績:26戦11勝 [11-7-4-4]
主な勝ち鞍:2018-21年東京大賞典(G1)4連覇、19年帝王賞(Jpn1)
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 オメガパフュームが打ち立てた東京大賞典4連覇は、レース史上初であるだけでなく、日本競馬のG1競走における新記録。まさに空前絶後の大偉業だった。この4連覇だけでも本賞金3億円以上を獲得した。

 エンドスウィープの貴重な後継馬として、米国産の父スウェプトオーヴァーボードを代表する産駒となったオメガパフュームの得意舞台は、大井のダート2000m。同条件の帝王賞(Jpn1)も制し、東京大賞典を含む5つのタイトルを獲得。さらに、G1級競走で7度の2着という安定感を誇り、地方競馬のみで獲得賞金は5億4000万円超に達した。

 一方の中央競馬では、22年のアンタレスSを含むG3を3勝し、総獲得賞金はおよそ2億円。これは、地方で稼いだ金額の半分にも満たない数字である。

 オメガパフュームは、2018年1月に京都競馬場でデビュー。シリウスSや年末の東京大賞典の制覇、11月のJBCクラシックで2着など、3歳時から古馬一線級を相手に大活躍した。この時点で獲得した賞金は2億円を超えた。

 4歳以降は、大井のG1級レースを中心に走り、東京大賞典と帝王賞(Jpn1)を制覇した。地方競馬唯一のG1競走である、暮れの東京大賞典では、ゴール後に鞍上のミルコ・デムーロ騎手が違反覚悟で両手を手綱から放して横に広げる「飛行機ポーズ」が風物詩となっていた。

 一度引退を撤回してターフに舞い戻ったオメガパフュームだが、22年のシーズン途中に管理する安田翔伍調教師が判断を下し、異例の形で種牡馬入りすることとなった。子どもは早ければ26年の夏に競馬場に姿を現す。父譲りのダートを主戦場とするのかは未知数だが、華麗な走りを受け継ぐ優駿たちの活躍を見守りたい。

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