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【京都記念 有力馬診断】チェルヴィニア、ソールオリエンスの評価は? 実績馬の好走は堅い一戦か

2月16日、京都競馬場にて行われるG2京都記念に向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、京都記念の行方を占う。

Sol Oriens
ソールオリエンス

◎候補馬(軸候補)

ソールオリエンス
皐月賞馬としての実績があり、クラシック戦線では常に上位争いを演じた。皐月賞での派手な勝ち方もあり、ダービーや菊花賞では過剰人気となったが、徐々に評価は落ち着いてきた。宝塚記念で久々の好走を果たしたものの、後方に控える競馬が多く、展開に左右されやすいタイプ。能力的には京都記念のメンバーでは最上位クラスであり、極端に展開不利がなければ勝ち負けが期待できる。

チェルヴィニア
ジャパンカップではシンエンペラーやドゥレッツァに敗れ4着。ジャパンカップでは、ドウデュースに勝負どころで外から強いプレッシャーをかけられており、同情の余地がある。一方、オークスと秋華賞では、馬群の中でストレスフルな競馬を強いられながらも、直線で力強く抜け出し、二冠を達成。ジャパンカップの敗戦は度外視可能であり、同格以下の馬と戦う京都記念では再び力を示すチャンス。

プラダリア
昨年の京都記念では、後に大阪杯を制するベラジオオペラとのマッチレースを制し優勝。一線級相手の王道路線G1になれば流石に歯が立たないが、今年の京都記念のメンバーが相手ならば、最上位クラスには若干劣るが、逆転不可能な差まではない。また、レースセンスが高く、立ち回りの上手さが光る馬。前が止まりにくい展開や『イン有利』のトラックバイアスならば、連覇のチャンスも十分にある。

△候補馬

エヒト
過去にはハンデ重賞で連勝し、G2でも好走経験あり。AJCC2着の実績もあるが、近走の内容が物足りない。2023年9月のオールカマー以降、パフォーマンスが下降気味で、全盛期の走りを取り戻せれば好走は可能。しかし、衰えの兆候を踏まえると割引が必要だろう。

セイウンハーデス
七夕賞での勝利や新潟大賞典2着の実績があるが、スローペースで単騎逃げや気分良く運べる展開でのみ真価を発揮するタイプ。今回は同型にバビットがいるため、すんなりと逃げられるかどうかがポイント。少頭数のレースとなるため、展開やトラックバイアス次第では粘り込みの可能性もある。

ヨーホーレイク
過去には日経新春杯でステラヴェローチェを下し、G1級の能力を期待されていた馬。しかし、故障により長期休養を余儀なくされた。復帰後は鳴尾記念でボッケリーニを破り重賞勝利を果たしたものの、全盛期ほどのパフォーマンスは見せられていない。毎日王冠では前残りの展開バイアスに泣いたが、力そのものはある程度示しており、状態が戻っていればチャンスはある。ただし、復帰後の内容を考慮すると、好走までの評価にとどめるのが妥当か。

無印候補(見解のみ)

バビット
今年の京都競馬場は開幕週でも『内外フラット』のトラックバイアスが見られ、逃げ先行馬にとってはそこまで有利な条件ではない。また、今回の京都記念は少頭数ながら逃げ先行馬が複数おり、単騎逃げの展開には持ち込みにくい状況。よほど極端な『イン有利』のトラックバイアスが発生しない限り、上位進出の可能性は低い。

リビアングラス
菊花賞ではソールオリエンスと0.1秒差の4着と善戦したが、スローペースの恩恵を受けたもので、内容としてはそこまで高く評価できない。その後、3勝クラスの突破にも手こずり、ようやくオープンクラス入りしたことからも、菊花賞での好走は展開の後押しが大きかったことが分かる。京都記念のメンバー相手では厳しく、高い評価は不要。

【了】

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<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

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