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【日経新春杯 有力馬診断】ヴェローチェエラが4連勝で駆け上がるか? 斤量と展開が鍵を握るハンデ重賞

1月18日、中京競馬場にて行われるG2日経新春杯に向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、日経新春杯の行方を占う。

Veloce Era
比叡Sを勝ったヴェローチェエラ

◎候補馬(軸候補)

ヴェルトライゼンデ
一昨年の日経新春杯では59kgを背負いながら快勝。3着には京都記念と日経新春杯を勝ったプラダリアが入り、斤量差3kgを考慮すると内容は完勝と言える。ジャパンカップ3着などの実績を持ち、今回のメンバーでは実力が際立つ存在。59.5kgを背負う今回、衰えが懸念されるものの、全盛期の力を発揮できれば能力最上位の評価が妥当だ。

ヴェローチェエラ
目下3連勝でオープン入り。前走の比叡ステークスでは外からマクる大味な競馬で直線早め先頭に立ち、そのまま押し切り。ロスの大きな内容ながら力の違いを見せつけた。既にオープン以上の力があり、今回のメンバーでも通用する可能性は高い。

キングズパレス
昨年の新潟大賞典では、勝ちに等しい2着の好走。その後、サマー2000シリーズで優勝争いを演じ、差し脚質ながら出力の安定感が光る堅実な馬。冬枯れの馬場が『内外フラット』に近づけば、悲願の重賞制覇も期待できる。

ロードデルレイ
オープン入りしてからはオール連対を続けており、3勝クラスでは破格の内容で勝ち上がった。近2戦は逃げ切りを許す形で2着に甘んじたものの、まだ底を見せていない。日経新春杯のロードデルレイは、最上位クラスの評価が妥当だろう。

△候補馬

サトノグランツ
昨年の日経新春杯では、大外枠からインの好位へ潜り込む巧みな競馬で3着好走。競馬が上手な馬であり、トラックバイアスがイン有利になれば好走が期待される。しかし斤量が1kg増え、メンバーが昨年より強化されているため、今回は好走までが精一杯か。

サリエラ
小柄な馬体はハンデとなり、トップスピードを問われる競馬では不利に働く。オールカマーでは1枠を引き、内前残りの展開に泣いた。前崩れの展開か外差し有利のトラックバイアスが条件になりそうだ。

サンライズアース
ダービーではスローからの前残り展開を早めに外からマクっていき4着と健闘。展開に助けられた面はあるものの、世代トップクラスが揃うダービーで結果を残した点は評価すべき。ハンデG2とはいえ強力なメンバーが集結した今回でも、十分通用する力がある。

ショウナンラプンタ
神戸新聞杯の3着は低レベルな一戦で評価不要。一方で、菊花賞では早めに前へ進出する積極的な競馬を見せた。展開が向けば上位進出も狙える。

タッチウッド
前走の3勝クラスでは、前半61.4の超スローペースを単騎逃げで押し切り勝利。着差以上に評価する内容ではないが、1年以上の休養明けで結果を出した点は高く評価できる。また、共同通信杯で2着に好走しクラシックシーズンでも能力の片鱗を見せている。古馬重賞初挑戦ながら、能力的には上位争いが期待できる。

ホールネス
エリザベス女王杯3着馬。昨年の同レースは低レベルだったため評価は割引が必要になる。さらに、1.2着は、それぞれ早め仕掛け、大きく外を回っての距離ロスがあった。3着以下は混戦であり、3着ホールネスは枠にも恵まれた。最上位クラスほどの高い評価までは与えられない。

マイネルエンペラー
比叡ステークスではヴェローチェエラに圧倒的な差を見せつけられた。ロスの大きな競馬をしたヴェローチェエラを捉えきれない内容から、今回はヴェローチェエラが通用する見解のときのみ相手候補までとするのが妥当な評価だ。

メイショウタバル
神戸新聞杯を勝利するも、ワンツーを決めた相手がクラシックで通用しなかった面々。能力的には最上位クラスには劣り、『イン有利』のトラックバイアスやスローの前残り展開が必要。

【了】

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<プロフィール>
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。

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