「福永祐一とのコンビが印象深い」名馬5選! 涙のダービー初制覇や無敗の三冠制覇
2024年に厩舎を開業した、福永祐一調教師。その直前の2023年までは騎手として、歴代4位の勝利数を誇るトップジョッキーであった。今回は、そんな福永祐一元騎手とのコンビが印象的であった馬に注目。その中から5頭をピックアップして紹介する。
①キングヘイロー
「天才」と呼ばれた元騎手、洋一を父にもつ福永祐一は「花の12期生」として、同期の和田竜二や細江純子らとともに1996年にデビュー。デビューから連勝を飾り、なんとデビュー日にいきなり重賞騎乗も果たす。初年度は53勝を挙げ、最多勝利新人騎手のタイトルを獲得する。そして2年目となる1997年に出会ったのが、キングヘイローであった。
父が凱旋門賞馬ダンシングブレーヴ、母が米G1・7勝馬という世界的な良血馬であるキングヘイローは、福永を主戦に新馬戦と黄菊賞を連勝。そして東京スポーツ杯3歳S(現東京スポーツ杯2歳S)も無傷の3連勝で制して、重賞初制覇を飾った。そしてこの勝利が、鞍上の福永にとってもJRA重賞初勝利であった。
その後、キングヘイローと福永のコンビは皐月賞で2着となり、単勝2番人気という有力馬として、1998年のダービーへと駒を進めた。しかし、夢の初騎乗となった大舞台で、福永は引っ掛かり気味のキングヘイローを制御できずにハナへ。これまで好位〜中団から進める競馬で結果を残してきたこともあり、直線に入ってすぐセイウンスカイに交わされると、ズルズルと後退。勝ったスペシャルウィークから2秒6離された14着に大敗してしまう。
キングヘイローはその後、古馬となってから2000年の高松宮記念を制覇。引退後は種牡馬として、牝馬2冠のカワカミプリンセスや、父仔制覇を果たした高松宮記念などスプリントG1・2勝のローレルゲレイロを輩出した。高松宮記念で見事にG1馬となったキングヘイローだったが、その背中には福永ではなく柴田善臣騎手が跨っていた。
ホロ苦い初ダービーとなった福永は、ここからダービー18連敗を喫することとなる。