【チャンピオンズC】過去5年分のレース傾向をテキストで振り返る(4)ダート転向4戦目でGⅠ制覇
今週1日、中京競馬場で日本におけるダート競走の最高峰『チャンピオンズカップ』が行われる。過去5年のチャンピオンズCでは、クリソベリルの無敗G1制覇やテーオーケインズの圧巻の走り、初挑戦の距離を克服したレモンポップの快挙など、多くの名勝負が繰り広げられてきた。今年の頂上決戦に向けて、この記事では過去5年のレースの勝負のポイントをテキストで振り返っていく。次は2022年のレース。
2022年チャンピオンズカップ
着順 | 馬名 | 騎手 | タイム | オッズ | 通過順 | 前走 | 前走 着順 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジュンライトボルト | 石川裕紀人 | 1:51.9 | 7.9 (3番人気) | 9-9-8-10 | シリウスS(中京) | 1着 |
2 | クラウンプライド | 福永祐一 | 1:51.9 | 14.3 (4番人気) | 2-2-2-2 | JBCクラシック(盛岡) | 2着 |
3 | ドゥラエレーデ | 横山典弘 | 1:52.1 | 15.9 (6番人気) | 3-3-4-4 | みやこS(阪神) | 4着 |
上位人気馬の結果
人気 | オッズ | 結果 | 馬名 | 騎手 | 前走 | 前走 着順 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1.5 | 4着 | テーオーケインズ | 松山弘平 | JBCクラシック(盛岡) | 1着 |
2 | 7.7 | 12着 | グロリアムンディ | R.ムーア | 宝塚記念(阪神) | 12着 |
3 | 7.9 | 1着 | ジュンライトボルト | 石川裕紀人 | シリウスS(中京) | 1着 |
「テーオーケインズvs新興勢力」
1番人気は、前年覇者のテーオーケインズ。連覇を狙った帝王賞では4着に敗れたが、逆に前年4着に敗れたJBCクラシックを勝利。帝王賞で先着を許した3頭が不在なこともあり、単勝1.5倍と断然の人気を集めていた。2番人気は、グロリアムンディ。デビューから8戦は全て芝のレースを使われていたが、9戦目の初ダートからは5戦4勝2着1回と快進撃。ムーア騎手を起用した鞍上配置にも期待が高まっていた。
そして3番人気は、こちらはグロリアムンディより長い、デビューから21戦連続で芝のレースを使われていたジュンライトボルト。22戦目の初ダートでいきなり2着に好走すると、そこから連勝で重賞初制覇。勢いに乗ってのG1挑戦であった。
この3頭までが単勝10倍を切る人気に推され、発走を迎えた。レースは、大外枠からでもダッシュを利かせたレッドソルダードがハナを切る。テーオーケインズは好位の外めを追走し、ジュンライトボルトは中団馬群の真ん中。そのすぐ後ろのインコースからグロリアムンディは進めていた。前半1000mの通過は62秒4と前年のソダシが刻んだペースより緩く、馬群は一団となって4角を回り、最後の直線へと向かう。
直線に入ると、2番手からクラウンプライドが先頭へと立ち、その後ろからラチ沿いを伸びてくるハピ。さらに外からテーオーケインズも伸びてくるが、それらをまとめて交わし去ったのが、馬群の中で脚を溜めていたジュンライトボルト。早め先頭から押し切りを図ったクラウンプライドが2着となり、ハピが3着で続いた。断然人気のテーオーケインズは4着、グロリアムンディは12着に敗れた。
勝ったジュンライトボルトは、ダート転向4戦目にしてG1初制覇。鞍上の石川裕紀人騎手もデビュー9年目にして悲願のG1初制覇となった。
【了】
(文●中西友馬)
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