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【凱旋門賞2026】「勝つのはどの国の調教馬?」 過去20年の傾向と日本馬2頭の勝機を徹底分析

2018年凱旋門賞を制した時のエネイブル
2018年凱旋門賞を制した時のエネイブル

 10月4日(日)、フランスのパリロンシャン競馬場でG1・凱旋門賞が行われる。

 世界各国のトップホースが集結する欧州最高峰の一戦。今年も地元フランスをはじめ、イギリス、アイルランド、ドイツ、そして日本から有力馬が参戦する。

 今週のヨソクヒロバでは、「2026年の凱旋門賞を制するのは、どの国の調教馬?」という問題が出題される。

 ここでいう「国」とは、馬の生産国ではなく、その馬が所属する厩舎の調教国を指す。

 では、過去の凱旋門賞では、どの国の調教馬が勝ってきたのだろうか。

 今回は、過去20年の勝ち馬を調教国別に振り返るとともに、今年の有力馬を国ごとに分析。さらに、日本から挑戦するアドマイヤテラ、メイショウタバルの勝つ可能性についても探っていく。

■過去20年の勝ち馬、調教国は?

 まずは2006~2025年の凱旋門賞勝ち馬を確認してみよう。

年 勝ち馬 性齢 騎手 調教師 調教国
2025年 ダリズ 牡3 M.バルザローナ F.グラファール フランス
2024年 ブルーストッキング 牝4 R.ライアン R.ベケット イギリス
2023年 エースインパクト 牡3 C.デムーロ J-C.ルジェ フランス
2022年 アルピニスタ 牝5 L.モリス M.プレスコット イギリス
2021年 トルカータータッソ 牡4 R.ピーヒュレク M.ヴァイス ドイツ
2020年 ソットサス 牡4 C.デムーロ J-C.ルジェ フランス
2019年 ヴァルトガイスト 牡5 P.ブドー A.ファーブル フランス
2018年 エネイブル 牝4 L.デットーリ J.ゴスデン イギリス
2017年 エネイブル 牝3 L.デットーリ J.ゴスデン イギリス
2016年 ファウンド 牝4 R.ムーア A.オブライエン アイルランド
2015年 ゴールデンホーン 牡3 L.デットーリ J.ゴスデン イギリス
2014年 トレヴ 牝4 T.ジャルネ C.ヘッド フランス
2013年 トレヴ 牝3 T.ジャルネ C.ヘッド フランス
2012年 ソレミア 牝4 O.ペリエ C.ラフォンパリアス フランス
2011年 デインドリーム 牝3 A.シュタルケ P.シールゲン ドイツ
2010年 ワークフォース 牡3 R.ムーア M.スタウト イギリス
2009年 シーザスターズ 牡3 M.キネーン J.オックス アイルランド
2008年 ザルカヴァ 牝3 C.スミヨン A.ドゥ・ロワイエ=デュプレ フランス
2007年 ディラントーマス 牡4 K.ファロン A.オブライエン アイルランド
2006年 レイルリンク 牡3 S.パスキエ A.ファーブル フランス

■今年は5か国から16頭が出走予定

 今年の凱旋門賞は16頭で争われる。

 調教国別に見ると、最も多いのはイギリスの5頭。フランスとアイルランドが4頭ずつ、日本が2頭、ドイツが1頭となった。

調教国 頭数 出走馬
イギリス 5頭 サダッド、ベイシティローラー、カルパナ、フレンドリーソウル、モルティーズクロス
フランス 4頭 ダリズ、チェスナットロケット、アローイーグル、ヴァランディール
アイルランド 4頭 ミニーホーク、ベンヴェヌートチェッリーニ、サンダリングオン、ダイヤモンドネックレス
日本 2頭 アドマイヤテラ、メイショウタバル
ドイツ 1頭 ブライトライト

 過去20年では、フランス9勝、イギリス6勝、アイルランド3勝、ドイツ2勝。そして、1920年の創設以来、欧州調教馬以外が勝利したことは一度もない。

 今年も過去20年で勝ち馬を送り出している欧州4か国と、悲願の初制覇を目指す日本による争いとなった。

 出走頭数だけならイギリスが最多だが、もちろん重要なのはその中身。

 今年も各国の精鋭たちがそろっており、「頭数が多い国=有利」と単純に考えることはできない。

 それでは、国ごとに有力馬を見ていこう。

■フランスは昨年王者ダリズが中心

2025年凱旋門賞を制したダリズ【Getty Images】
2025年凱旋門賞を制したダリズ【Getty Images】

 過去20年で最多9勝を挙げている地元フランス。

 今年は4頭が出走するが、その中心は何と言っても昨年の勝ち馬ダリズだ。

 3歳だった昨年は、最後の直線でミニーホークとの激しい追い比べを制し、凱旋門賞を勝利。4歳となった今年もガネー賞、イスパーン賞を勝利し、春からG1戦線で結果を残している。

 秋初戦となった前走のフォワ賞では、本番と同じパリロンシャン・芝2400mに出走。4頭立ての2番手から運ぶと、直線では逃げるベイシティローラーをかわして危なげなく勝利した。

 昨年の凱旋門賞を制した舞台で今年も前哨戦を勝っており、コース適性という意味では申し分ない。

 さらに今年のフランス勢には、ヴァランディールもいる。

 3歳馬の同馬は前走のニエル賞を勝利。

 こちらも凱旋門賞と同じパリロンシャン芝2400mで結果を残しており、過去20年で10勝を挙げる3歳馬という点も魅力となる。

 そのほか、アローイーグルやチェスナットロケットも参戦。

 今年は出走頭数こそイギリスを下回るものの、昨年王者と前哨戦勝ち馬をそろえたフランス勢は、やはり有力な国と考えてよさそうだ。

■最多5頭のイギリス勢は層の厚さが魅力

 今年、最も多い5頭を送り込むのがイギリスだ。しかも、豪華な布陣となっている。

 まず注目したいのがモルティーズクロス。

 今年の英ダービーで2着に入ると、その後はパリ大賞を勝利。凱旋門賞と同じパリロンシャン・芝2400mでG1タイトルを獲得た。さらに、グレートヴォルティジュールSも制しており、英ダービー後は連勝で本番を迎える。

 3歳牡馬のため古馬より軽い斤量で出走できるのもポイント。過去20年では3歳馬が10勝と半数を占めているだけに、データ面からも狙い目となる。

 古馬ではカルパナが強力だ。今年はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでカランダガンらを退けて勝利。続くヨークシャーオークスも制し、G1を連勝を飾った。昨年の凱旋門賞では7着に終わったものの、パリロンシャンを経験していることは強みとなるだろう。

 さらに、最終段階で追加登録された、フレンドリーソウルも侮れない。

 前走は本番と同じパリロンシャン芝2400mで行われたヴェルメイユ賞。逃げる形から最後まで後続を封じ、G1を制した。

 モルティーズクロス、カルパナ、フレンドリーソウルに加えて、コロネーションC(英・G1)を制したベイシティローラー、バーデン大賞(独・G1)を勝ったサダッドも参戦。

 過去20年ではフランスに次ぐ6勝を挙げているイギリス。今年は実績馬がそろい、層の厚さという点ではフランス勢にも引けを取らない布陣となっている。

■アイルランド勢4頭は全て実績馬

2026年ナッソーSを制したダイヤモンドネックレス【Getty Images】
2026年ナッソーSを制したダイヤモンドネックレス【Getty Images】

 アイルランドからも4頭が出走する。

 そのうち3頭はA.オブライエン厩舎のミニーホーク、ベンヴェヌートチェッリーニ、ダイヤモンドネックレス。もう1頭がJ.オブライエン厩舎のサンダリングオンだ。

 まず昨年の実績で見逃せないのがミニーホーク。

 昨年の凱旋門賞では勝ったダリズとアタマ差の2着。惜しくもタイトルを逃したが、舞台適性はすでに証明済みだ。今年は4歳となって斤量が変わるものの、実績面では有力な存在となる。

 今年の3歳馬では、ベンヴェヌートチェッリーニがも注目だ。愛ダービー(愛・G1)を制覇。7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英・G1)でもカルパナ、カランダガンに続く3着に入り、古馬トップクラスを相手に通用するところを見せた。

 ダイヤモンドネックレスは仏オークス(仏・G1)とナッソーS(英・G1)を制したG1馬。芝2400mは今回が初めてとなるが、3歳牝馬の斤量を生かせる点は魅力だろう。

 そしてサンダリングオンは今年の英オークス馬。こちらも3歳牝馬であり、距離実績と斤量面を考えれば無視できない。

 過去20年の勝利数は3勝と、フランスやイギリスには及ばない。それでも今年はG1実績を持つ4頭がそろい、3歳馬を中心とした布陣という点でも軽視は禁物だ。

■日本からはアドマイヤテラとメイショウタバル

2026年宝塚記念を制したメイショウタバルと武豊騎手
2026年宝塚記念を制したメイショウタバルと武豊騎手

 日本からはアドマイヤテラとメイショウタバルの2頭が出走する。

 日本調教馬は1969年のスピードシンボリ以来、複数回出走した馬を含めて延べ38頭が凱旋門賞に挑戦してきたが、いまだ勝利はない。最高着順は2着で、エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴル(2回)があと一歩まで迫った。

 今年の2頭を加えると、出走の延べ頭数は40頭となる。

 まずは、メイショウタバル。宝塚記念を連覇し、今年は満を持して凱旋門賞に挑む。

 稍重、重馬場の宝塚記念に加え、2024年の毎日杯も重馬場で圧勝しており、時計のかかる馬場への対応力は最大の魅力だ。

 一方で、5歳牡馬のため59.5キロを背負い、今回は宝塚記念から約4か月ぶりの実戦。初めてのパリロンシャンで、自慢の持続力を発揮できるかがポイントとなる。

 鞍上は武豊騎手。12度目の凱旋門賞挑戦で悲願を目指す。

 そして、もう一頭はアドマイヤテラ。日本では長距離路線で実績を残してきた。

 今年の阪神大賞典をコースレコードで制し、天皇賞(春)でも3着。前走の札幌記念は9着に敗れたが、スタミナが問われる2400mへの距離延長はプラス材料となりそうだ。

 鞍上は凱旋門賞2勝のC.デムーロ騎手。本番前にはパリロンシャンで調教にも騎乗しており、コース経験の豊富さも心強い。

 こちらも5歳牡馬で59.5キロを背負うが、スタミナを生かせる展開になれば侮れない。

■まとめ

 過去20年の凱旋門賞を調教国別に見ると、フランス9勝、イギリス6勝、アイルランド3勝、ドイツ2勝。

 今年はイギリス5頭、フランス4頭、アイルランド4頭、日本2頭、ドイツ1頭の計16頭で争われる。

 過去実績と今年のメンバーを合わせて考えると、注目したいのはフランスとイギリス。

 フランスには昨年王者ダリズとニエル賞を制した3歳馬ヴァランディール。

 イギリスにはパリ大賞馬モルティーズクロス、G1連勝中のカルパナ、ヴェルメイユ賞馬フレンドリーソウルなど、質・量ともに充実したメンバーがそろった。

 さらにアイルランドも、昨年2着のミニーホーク、愛ダービー馬ベンヴェヌートチェッリーニ、英オークス馬サンダリングオン、G1・2勝のダイヤモンドネックレスと強力な布陣。

 そして日本からは、宝塚記念を連覇したメイショウタバルと、阪神大賞典をレコード勝ちしたアドマイヤテラが悲願の初制覇を目指す。

 過去20年の調教国別成績と今年の確定メンバーを照らし合わせながら、ヨソクヒロバの問題に挑戦してみてはいかがだろうか。

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【文:競馬チャンネル編集部】

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【了】