2025年に産駒がデビュー予定の新種牡馬(2)国内8連勝を飾った砂の怪物。“怪鳥”の血を残せるか
早いもので年が明けて、今年も2歳戦のスタートまで半年を切ってきた。仲間内でPOGなどを楽しむ競馬ファンも多いだろうが、毎年頭を悩ませるのが新種牡馬の取捨選択だ。POGのルールで新種牡馬1頭を必ず含む、なんていう縛りを課しているところもあったりするため、避けては通れないこともある。そこで今回は、2025年デビューの新種牡馬の中から5頭をピックアップ。個人的に予想した産駒の傾向や、現時点での注目産駒などをまとめてみた。二頭目はクリソベリル。
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クリソベリル
父:ゴールドアリュール
母:クリソプレーズ
母父:エルコンドルパサー
生国:日本
通算成績:11戦8勝【8-0-0-3】
主な勝ち鞍:チャンピオンズC(2019年)
繋養先:社台SS
種付け料:250万円(2025年度)
コントレイルとは種付け料に大きな開きこそあるが、種付け頭数は150頭と新種牡馬で2番目の数字を叩き出したのが、クリソベリル。その中から登録頭数も112頭を数え、この中から活躍馬を輩出すれば、種付け料はこれから徐々に上がっていくだろう。
現役時代は11戦全てダート戦を走り、3歳時には6戦6勝で古馬を撃破してチャンピオンズCを制したクリソベリル。産駒の傾向としては、まず間違いなくダートが中心となっていくだろう。コントレイルが4分の3アメリカ血統と先述したが、クリソベリルに関しては、母父エルコンドルパサー、母母キャサリーンパー、父父サンデーサイレンス、父母ニキーヤの4頭全てが米国馬。言わずもがな、父のゴールドアリュールもダートでG1級4勝を挙げており、まさに生粋のダート血統と言える。
ゴールドアリュールは、エスポワールシチーやコパノリッキー、スマートファルコンなど数多くの活躍馬を輩出しているダート界の大種牡馬。だが、芝のディープインパクトと同じく活躍馬がたくさんいるため、後継馬がまだはっきりと定まっていない状況とも言える。クリソベリル産駒が大活躍を見せれば、その争いからも頭ひとつ抜け出すこととなる。
産駒の中から1頭選ぶとしたら、牝馬で東京ダービーを制したクラーベセクレタを母に持つ、クラーベセクレタの2023。クリソベリル×クラーベセクレタの血統に加えて、入厩予定なのがテソーロ2頭を擁する高木登厩舎とくれば、ダート路線を歩むことは100%間違いなし。これからどのように成長していくのか、楽しみな1頭である。
【了】
(文●中西友馬)
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