人気スマホゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』との関わりで知られる一方、馬主としても注目を集める藤田晋氏。馬主歴は長くはないものの所有馬はすでに多くの重賞を制している。特に昨年は国内のみの活躍にとどまらず、フォーエバーヤングやシンエンペラーが世界を舞台に活躍するなど、大きな躍進を遂げた。そんな藤田晋氏が所有する2歳馬の中から、5頭をピックアップして紹介する。二頭目はドンテスタマスター。

②ドンテスタマスター

プロフィール

5代血統表

　半兄に朝日杯フューチュリティステークスを勝ち、その後もマイルから中距離で活躍したダノンプレミアムがいるドンテスタマスター。一族にはダノンプレミアム以外にも2歳の時期から活躍する馬が多く、同馬も年内のデビューが期待される。

　血統的構成にはダノンプレミアムとそれほど変わらないが、ディープインパクトが祖父となったことで五代血統表内でのノーザンダンサーのクロスが無くなり、ヘイルトゥリーズンのクロスが4×5から5×5へと変わっている。これがどのような影響を及ぼすだろうか。

　そして同馬は、なんと言っても三冠馬コントレイルの初年度産駒である。引退した時点から期待が寄せられていたコントレイル産駒の話題性は非常に高い。同時にプレッシャーも降りかかるが、兄にG1馬を持つような良血であるドンテスタマスターには特に大きな重圧がかかることだろう。

　だが、同馬の馬名は、日本のヒップホップユニットである「BUDDHA BRANDO」が作った曲『DON’T TEST DA MASTER』から取られたといわれている。その意味は「師匠を試すな」というもの。偉大な血統を持つドンテスタマスターが見せる走りを推察するより、実際にその目で見て確かめてくれという藤田氏からのメッセージだろうか。初戦を楽しみに待ちたいところだ。

【了】

（文●小早川涼風）

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