ディープインパクト産駒獲得賞金ランキング【8位】栄光と挫折を味わった“不屈”のダービー馬
産駒の通算GⅠ勝利72勝。歴代1位の成績を誇るディープインパクトは、種牡馬としても競馬界を席巻し続けた。そんな産駒の中で最も多くの賞金を稼いだのはどの馬なのか? 今回は、ディープインパクト産駒の獲得賞金ランキングトップ10を振り返る。今回は第8位。
8位 マカヒキ(6億3,978万円)
性別:牡馬
戦績:28戦6勝 [6-2-2-18]
主な勝ち鞍:東京優駿、ニエル賞
2016年の日本ダービー馬マカヒキは、栄光と挫折を味わいながらもファンに愛され、息長く現役を続けた“不屈”の馬だった。
3連勝で迎えた皐月賞では、8番人気の伏兵ディーマジェスティの2着に敗れるものの、世代の王者を決める日本ダービーで栄光を掴んだ。それまでの後方待機策とは異なり、中団からレースを進めたマカヒキは、最後の直線で不利を受けながらも隙間を突いて一気に前へ迫り、最後は外から追い上げてきたサトノダイヤモンドとの叩き合いに。僅か8センチ差で勝利を収め、世代の頂点に立った。
不利を受けながらも諦めず懸命に走った殊勲の勝利で、賞金約2.3億円を獲得した。
ダービー制覇後のマカヒキは、3歳秋にフランス遠征を敢行。凱旋門賞の前哨戦では勝利を収めたものの、その後は長い間勝利から遠ざかることになる。それでも日本ダービー馬の意地を見せるように、GⅠでは時折掲示板に乗るなど、着実に獲得賞金を積み重ねていった。
そして、ついに再び栄光を掴む瞬間が訪れる。8歳となった2021年の京都大賞典で、約5年ぶりの勝利を挙げ、ファンを驚かせたのだ。クラシック戦線でしのぎを削った同期たちが既に第二の馬生を歩む中、世代を代表する日本ダービー馬は懸命に走り続けた。9歳で引退するまでに息長く現役を続け、最終的に6億3007万円を獲得した。
【了】
(文●目白明)
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