HOME » セレクト » 大ケガを越えて掴んだ象徴的勝利!落馬から復活を遂げた騎手(4)障害界の鉄人!41年ぶりの快挙達成

大ケガを越えて掴んだ象徴的勝利!落馬から復活を遂げた騎手(4)障害界の鉄人!41年ぶりの快挙達成

text by 中西友馬
高田潤騎手
高田潤騎手

競馬ファンであれば、誰もが一度は息をのんだことがあるだろう。全力疾走するサラブレッドの背中から、騎手が宙を舞う落馬。一瞬のアクシデントが命を奪い、あるいは騎手としての未来を断ち切ってきた歴史が、競馬には存在する。今回は、落馬事故から復活を遂げた騎手にスポットを当て、象徴的な5つの勝利を振り返る。今回は4人目。

④高田潤

 次に紹介するのは、高田潤騎手。平地レースと比較して落馬のリスクが高い、障害レースを主戦場にしている騎手である。

 近年はほとんど障害レースしか騎乗していないが、高田騎手といえばやはりドリームパスポート。当時は障害レースと平地レースの二刀流であり、ドリームパスポートとのコンビで皐月賞2着、神戸新聞杯勝利などの実績を残した。

 その後、障害レースに軸足を置くようになると、2013年には年間14勝を挙げ、最多勝利障害騎手に輝く。障害のトップジョッキーとして活躍していた高田騎手であるが、2021年には、くも膜下出血により一時離脱するなど、骨折などとはまた違う、命に関わる危険な状態に陥ることがあった。

 そんな中、2022年のイルミネーションジャンプステークスで、騎乗していたメイショウアルトが障害飛越後の着地で転倒。高田騎手も馬場に叩きつけられ、第二腰椎を骨折。

 折れた骨がもう少しズレていれば命がなかったというコメントをのちに高田騎手自身が残しており、非常に危険な落馬であったことが分かる。

 しかし長期療養とリハビリによる11ヶ月の休養を経て、高田騎手はターフに戻ってきた。そして、2024年にはジューンベロシティに騎乗して東京ジャンプステークスを制すと、その翌年の2025年には、星野忍氏以来41年ぶりとなる障害レース年間20勝を達成。

 見事なV字復活を見せ、落馬前以上とも言える活躍を見せている。

 くも膜下出血の件や、落馬によって怪我をした箇所が箇所だけに無理はしてほしくないが、まだまだ活躍する姿を見せてほしいジョッキーである。

【了】

【著者プロフィール:中西友馬】
1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。

【関連記事】
大ケガを越えて掴んだ象徴的勝利!落馬から復活を遂げた騎手(1)
大ケガを越えて掴んだ象徴的勝利!落馬から復活を遂げた騎手(5)
大ケガを越えて掴んだ象徴的勝利!落馬から復活を遂げた騎手(全紹介)