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これぞ馬主の醍醐味!低価格で落札されたG1馬(4)“もってる”オーナーは違う?日本調教馬で初めて世界ランク1位を獲得!

text by 中西友馬
2014年ドバイデューティフリーを制した時のジャスタウェイ
2014年ドバイデューティフリーを制した時のジャスタウェイ

近年の物価高騰の波は競馬界にも押し寄せてきており、セレクトセールでは5億円オーバーの馬もチラホラ。ひと昔前では高額馬であった1億円オーバーの馬は、セレクトセールでは今や珍しくはない。
今回は、セリで比較的低価格ながらも活躍した馬に注目。1000万円前後で購買されながらも、GⅠ制覇を果たした5頭を紹介する。今回は4頭目。

④ジャスタウェイ

購買価格:1200万円

獲得賞金:9億940万9000円

 次に紹介するのは、ジャスタウェイ。その父ハーツクライの一口馬主であった大和屋オーナーが、ハーツクライの仔を所有したいとセレクトセールで落札したのがこの馬。

 最低落札価格1000万円から入札したが声はほとんど上がらず、1200万円で落札。億超えが多数発生するセレクトセールとしてはかなり安価な落札額となったが、その理由としては、スーパークリークと同じく脚が曲がっている外向が挙げられていた。

 しかし、新馬戦の5馬身差圧勝で大和屋オーナーに初勝利をプレゼントすると、3歳を迎えたアーリントンCでは重賞初制覇。落札額を考えると、3歳時からかなりの活躍を見せていた。

 ただしクラシックに関しては、唯一出走したダービーでディープブリランテの11着。世代の中でもトップクラスとはいえない馬であった。

 古馬になってからも、重賞2着で賞金加算を繰り返すものの、いまだ重賞は1勝のまま。そんなジャスタウェイの転機となったのは、4歳秋に出走した天皇賞(秋)であった。

 同世代の3冠牝馬ジェンティルドンナが人気を集める中、中団から末脚一閃。女王を4馬身後方に置き去りとする走りを見せ、見事にG1初制覇を飾った。

 さらには翌年の中山記念を3馬身差で快勝し、初の海外遠征にも挑戦。そのドバイデューティーフリーでは、従来の記録を2秒以上更新するレコードタイムで圧勝。2着馬を6馬身1/4、さらにその後ろは8馬身ほど突き離す圧倒的なパフォーマンスで、世界の度肝を抜いた。

 このレースにより、130ポンドというレーティングを獲得。史上初めて、日本調教馬が世界ランキング1位に輝いた瞬間であった。

 凱旋帰国となった雨中の安田記念では、グランプリボスとの叩き合いを制して4連勝。重賞で勝ち切れなかったことが嘘のように、一気に世界一まで駆け上がってみせた。

【了】
【著者プロフィール:中西友馬】
1993(平成5)年6月18日、神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、競馬新聞社に入社し、約7年間専門紙トラックマンとして美浦に勤務。テレビやラジオでのパドック解説など、メディア出演も行っていた。2024年よりフリーライターとしての活動を始め、現在は主に、株式会社カンゼンが運営する競馬情報サイト『競馬チャンネル』内の記事を執筆している。

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