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もう待ち切れない!今から本気で考える2025有馬記念(3)春秋グランプリ制覇へ…このドラマは見逃せない!

text by 小早川涼風

今年もいよいよ、本格的なG1シーズンが始まる。少し気が早いが、年末の総決算「有馬記念」で勝つ馬を、今のうちから本気で考えてみたい。一般的には、ビッグレースが一段落する12月頃から有馬記念の予想を始めるものだが、今の段階で思いを巡らせるのも競馬の醍醐味だろう。もちろん、どの馬が出走するかはまだわからない。それでも、今年の有馬記念を制する可能性を秘めた5頭を、現時点の材料からじっくりと考えていく。今回は3頭目。

2025年宝塚記念を制したメイショウタバル
2025年宝塚記念を制したメイショウタバル

③メイショウタバル

 2025年の上半期、精密なラップタイムを刻んで宝塚記念を逃げ切ったメイショウタバル。今年の有馬記念に出走するようなら、春秋グランプリ制覇を懸けた戦いとなる。

 メイショウタバルの魅力は何といってもその逃げ脚。今年の頭まではどちらかというと大逃げ馬のイメージが強かったが、武豊騎手と初コンビとなったドバイターフで後続を引き付けながら逃げて5着に粘ると、宝塚記念ではまさに絶妙な逃げ。番手からマークしてきたベラジオオペラを抑え切ってG1初制覇を飾ってみせた。

 このレースでのメイショウタバルの残り1200m地点からのラップは【12.1-12.2-12.2-11.9 -11.9-11.8-11.7-12.5】。最後こそやや脚は鈍っているが、ほぼ一定と言っていいリズムを刻んでいる。

 昨年の神戸新聞杯も同じような時計で道中を進めて勝利しているだけに、自分のペースでレースを進めることができれば、現在の日本では屈指の粘りを発揮する馬と見ても良さそうだ。

 そして宝塚記念を共に制した武豊騎手は、有馬記念で逃げ馬に乗った時の成績が【1-0-1-2】と抜群に良い。

 もしメイショウタバルが春秋グランプリ制覇を果たせば、個人馬主としては1998年グラスワンダーの半沢(有)、2006年ディープインパクトの金子真人ホールディングスに続く3例目の快挙となる。

 さらに、8月に馬主通算2000勝という偉業を達成した故・松本好雄氏に捧げる“記録的勝利”となるか注目が集まる。

【了】
(文●小早川涼風)

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