【スプリンターズS 有力馬診断】◎候補を徹底分析!スプリントG1春秋制覇を狙うサトノレーヴの評価は…?
9月28日、中山競馬場にて行われるG1・スプリンターズSに向けて、『競馬の教科書(オーパーツ・パブリッシング)』の著者・玉嶋亮がXアカウントで有力馬の評価を行っている。この記事では、◎候補と△候補に分けて各馬を分析し、レースの行方を占う。
※以下の◎と△の候補は、枠順確定前の見解である。枠順トラックバイアスで印は大きく変わる。
◎候補馬(軸候補)
サトノレーヴ
高松宮記念では、ナムラクレアとママコチャらを退けG1制覇。間違いなく充実期。一方で、高松宮記念の勝利は、コーナーワークで極力抑えるモレイラ騎手の好騎乗に助けられたのも事実としてあり、ビジュアル的な派手さほどは傑出度の高い勝ち方ではない。
したがって、晴れてG1ホースとなり、海外、特に世界一レベルが高い香港のスプリント路線でも2着となったのを考慮すればトップクラスの1頭であることは確かだが、絶対視までは禁物である。
ナムラクレア
高松宮記念では、サトノレーヴの後塵を拝してしまった。函館スプリントSは、格下相手に惨敗。MI値はサトノレーヴとほぼ互角の83ptであり、衰えたという感じはない。
高松宮記念は、コース取りの差でサトノレーヴに先着を許してしまったというだけで、内容的には互角。
函館スプリントステークスは、前残りの憂き目に遭っただけであり、ジャンダルムが勝ったスプリンターズステークスと同じで、度外視可能。
G1ではあまりに2着が多いが、善戦マンという感じではなく、運が味方しないというだけ。展開や巡り合わせが噛み合えば、G1を勝てる水準である(強豪ひしめくG1レベルだと、運も必要)。
ママコチャ
オーシャンステークスで圧巻の勝利。競り落とした相手はキーンランドカップでも2着に好走したペアポルックス。道中のポジション取りと能力傑出だったこと考えると当然の結果。
ママコチャは、サトノレーヴ、ナムラクレア、トウシンマカオ、ルガルらとはほぼ互角であり、スプリント路線でトップクラスの能力である。
マイル路線では高い壁に跳ね返され、低レベルなスプリント路線へ転向し功を奏した。北九州記念からスプリンターズSでスプリントに順応しながら最大出力を上げ、一気に戴冠しスターダムへ上がった。
去年の高松宮記念ではスプリントG1の秋春連覇を逃し、馬券圏外へ惨敗したが、香港馬ビクターザウイナーが直線で外へ外へと張り出して、ウインカーネリアンらを外へ押し込み、外を通った馬が壊滅的な結果に終わった。したがって、パワープレーの憂き目に遭っただけで同情の余地はある。
一昨年のスプリンターズステークスは恵まれただけの内容ではなく、力で押し切った勝利であり、今なおスプリント戦でも掛かるスピード能力は健在。巻き返してのスプリンターズステークス2勝目を収めてもおかしくない。
◎候補ほか(カピリナ、カンチェンジュンガ、トウシンマカオ、ピューロマジック、ルガル)
【了】
プロフィール
玉嶋亮(たましま・りょう)
1985年生まれ。本業を抱え時間の制約があるため、芝オープンクラスのみにフィールドを限定している。「能力比較」「馬場読み」を中核のファクターとして、パドックや追い切り等は一切見ないスタイル。2021年凱旋門賞の単勝万馬券、2022年AJCCの三連単288万円等の的中実績がある。「単勝多点」「変則フォーメーション」「複勝チャレンジ」等多彩な馬券術に定評があり、設計回収率=130%を公言し、累計回収率=148%を記録している。旧作「競馬の教科書(ピンク本)」は、個人出版ながら異例の大ヒットを記録し、2022年11月にベストセラーの座を譲らないまま絶版した。アマチュア最強の予想屋、日本一の競馬作家になるのが目標。
▼競馬の教科書シリーズ▼
https://tamashimaryo.wixsite.com/my-site
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