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サクラバクシンオー産駒最強馬は?獲得賞金ランキング【第5位】あまりの悲劇に…栄光の舞台で星になった牝馬

text by 目白明

1990年代初頭、1200m戦で8戦7勝という圧巻の成績を残し、名スプリンターとして名を馳せたサクラバクシンオー。引退後は種牡馬としても優秀な実績を残し、主にマイル以下の短距離戦で活躍する産駒を多数輩出した。今回は、そんなサクラバクシンオー産駒の中から、獲得賞金の多い順にランキング形式でご紹介する。今回は第5位。

2008年アイビスサマーダッシュを制したカノヤザクラ
2008年アイビスサマーダッシュを制したカノヤザクラ

5位 カノヤザクラ (3億606万7000円)

性別:牝馬
戦績:27戦6勝[ 6-2-4-15 ]
主な勝ち鞍:08年セントウルS(G2)、08年、09年アイビスSD(G3)

 新潟千直のスペシャリストにして、2年連続サマースプリントシリーズを制して活躍したが、最後はその舞台で星になったカノヤザクラが、第5位にランク入りした。

 2006年、ウオッカ、ダイワスカーレットの同世代としてデビューしたカノヤザクラは、4戦2勝で3歳を迎える。その後ファルコンSで2着に入り、約1600万円を加算すると、前出の2頭が待ち構える、桜花賞の舞台に辿り着いた。結果は9着と敗れたが、次走のオープン戦で勝利を挙げると、秋のセントウルSでは2着に入り、約2400万円を加算させた。重賞は勝てなかったが、3歳を終え、ここまでの獲得賞金は9000万円超となった。

 飛躍を誓った4歳だったが、夏までの3戦で勝利を挙げられず、新潟競馬場名物の直線1000mアイビスSDに出走。ここで重賞初制覇を果たすと、セントウルSでは好位から直線で抜け出し、1着でゴール。この結果、サマースプリントシリーズに優勝。充実した夏を過ごしたこの年は、約1.1億円を獲得した。

 5歳でもアイビスSDに出走すると、スタートから先手を取るとそのまま押し切り、史上初の連覇を達成した。続く北九州記念では3着。連覇がかかったセントウルSは4着だったが、2年連続でサマースプリントシリーズ優勝となった。G1制覇を狙ったスプリンターズSでは後方から追い込むが、3着。獲得賞金は約8500万円となった。

 6歳になったカノヤザクラはこの年、牝馬としては史上初の3連覇をかけてアイビスSDに出走した。だが、ここで悲劇が起きてしまう。レースでは伸びきれず10着でゴール。その直後、歩様が乱れ、騎手が下馬した。その後、左第1指関節脱臼と診断され、予後不良となった。牝馬として史上初の同一重賞3連覇をかけたレースで、悲劇は起こってしまった。獲得賞金は3億0,606万円だった。

【了】

(文●目白明)

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